【WRC】第7戦サファリ・ラリー・ケニアは70周年 連覇に挑むトヨタ、勝田貴元は3連続表彰台なるか | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【WRC】第7戦サファリ・ラリー・ケニアは70周年 連覇に挑むトヨタ、勝田貴元は3連続表彰台なるか

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【WRC】第7戦サファリ・ラリー・ケニアは70周年 連覇に挑むトヨタ、勝田貴元は3連続表彰台なるか
  • 【WRC】第7戦サファリ・ラリー・ケニアは70周年 連覇に挑むトヨタ、勝田貴元は3連続表彰台なるか

2023年FIA世界ラリー選手権WRC)第7戦サファリ・ラリー・ケニアは22日、アフリカのケニアで開幕し、トヨタ勢はカッレ・ロバンペラエルフィン・エバンスセバスチャン・オジエ勝田貴元と4台のGR YARIS Rally1 HYBRIDで参戦する。TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR)は同ラリー3年連続制覇と今季5勝目を目指す。

◆【実際の映像】アフリカの大地を疾走するWRCカー ケニアの観衆の目前を駆け抜ける

■70周年を迎えるサファリ・ラリー

アフリカの大地を疾走するWRCカー (C) Toyota Gazoo Racing WRT

70周年を迎えるサファリ・ラリーは、数あるイベントの中でもっとも過酷なラリーのひとつで、2021年に19年ぶりにWRCカレンダーに復帰した。その年、TGRはオジエが優勝し、TGR WRCチャレンジプログラムの勝田が総合2位でフィニッシュ。昨年はロバンペラが優勝、エバンスが2位、勝田が3位、オジエが4位と1-2-3-4フィニッシュを飾り、トヨタにとって通算10回目となるサファリ優勝を果たした。その歴史的な勝利に貢献した4人のドライバーが今年もサファリに臨む。

かつてサファリは、一般道路を使った非常に長いステージによって構成されていたが、現在は他のWRCイベントと同様の比較的コンパクトなフォーマットで開催されている。それでもこのラリーならではの多くのチャレンジがドライバーを待ち受ける。グラベル(未舗装路)のステージは、大きな石がゴロゴロ転がる荒れた区間もあれば、直進することすら困難な柔らかい砂地の区間もあるなど、難易度が非常に高いステージが多く、また雨が降るとコンディションが一変、乾いた埃っぽい路面が一瞬にして深い泥の路面に変貌する。

勝田は21年、自己最高位となる2位で表彰台を獲得。昨季も3位となり、相性の良いラリー。3年連続となる表彰台が期待される。

21年には自己最高位となる2位獲得の勝田(前列左) (C) Toyota Gazoo Racing WRT

昨年の覇者ロバンペラは「ケニアに戻るのが楽しみです。過去2大会とも本当に楽しむことができていました。砂にはまってしまった2021年も、それまではかなり上手くいっていました。そして昨年、チームにとって完璧な結果で優勝できたのは、もちろん非常に特別なことでした。サファリは天候に大きく左右されるラリーで、年によってコンディションが180度大きく変わってしまいます。そのため、本当に大きなチャレンジになりますが、それが自分たちには合っているのだと思います。今年はどのようなコンディションになるのか分かりませんが、今回も力強く週末を戦い、チャンピオンシップのために多くのポイントを獲得できることを期待しています」と連覇に挑む。

21年の勝者オジエは「この2年間、ケニアでの経験をとても楽しみましたし、それこそが再びこのラリーに戻りたいと思った最大の理由です。私たちが慣れ親しんできたものとは全く違う世界があり、国も人々も本当に素晴らしいと思います。ラリーは非常にタフで、運にも大きく左右されます。2021年はほぼ全員が何かしら問題を抱えていたため、2分以上の遅れをとりながらも逆転して優勝することができました。私は全てのラリーでスタートするときは常に優勝を狙っていますし、そのために全力を尽くします。前戦サルディニアでの不運を払拭し、今回は幸運が味方してくれることを願っています」と前戦のリベンジを誓った。

TGRのチーム代表ヤリ-マティ・ラトバラは「サファリ・ラリーは過去2年間、我々にとって本当にエキサイティングなイベントでした。そしてもちろん、今回も良い結果を出したいと思っていますが、それが簡単なことではないことは分かっています。昔のサファリ・ラリーはWRCで最も長く、過酷で、他のラリーとは大きく異なり耐久色が強く、クルマにとってステージを走りきることが本当に難しいラリーでした。そして現代のサファリ・ラリーもそのスピリットは変わりません。エンジニアやメカニックにとっては、コンディションの変化に対応するためにクルマを準備する忙しい1週間となります。そしてドライバーは、路面が酷く荒れているときは我慢し、適切なタイミングでハードにプッシュするなど忍耐力が求められます。4人のドライバーは全員、ケニアで成功するために必要な力を示してきましたし、挑戦する準備はできています」と3年連続制覇への意欲を隠さなかった。

■総走行距離は1190.79km

サファリ・ラリー・ケニア 提供:TGR/WRC

ラリーのルートは昨季と重なる部分が多く、サービスパークは首都ナイロビから北側に約100km離れたナイバシャ湖の近くに置かれる。21日午前中にはサービスパークの近郊でシェイクダウンが行われ、22日はナイロビに移動し町の中心部でラリーがスタート。14時過ぎからナイロビ近郊のカサラニでSS1として4.84kmのスーパーSSが行われ、競技がスタートする。23日はナイバシャ湖を中心に、反時計回りに3本のステージを日中のミッドデイサービスを挟んで各2回走行。24 日は今大会最長の一日で、ドライバーたちはエルメンテイタ湖まで北上し3本のステージを日中のミッドデイサービスを経て各2回走行。SSの合計距離は150.88kmとる。

最終日の25日は再びナイバシャ湖周辺が舞台に。反時計回りに、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行し、そのうちSS14/17「マレワ」は、2021年に使用したステージを一部見直したものとなる。また、SS16の再走ステージとなる最終のSS19「ヘルズゲート2」は、トップ5タイムを記録したドライバーとマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」。4日間で19本のステージを走行し、その合計距離は355.92km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1190.79kmが予定されている。

なお、今季トヨタはコンセプトカーHilux MHEVをテストカーとしてデモ走行させる予定。アフリカ大陸のようなインフラが未整備な市場におけるカーボンニュートラル実現に向けた試み一環とのこと。WRCで4度世界王者に輝き、かつてトヨタWRCチームの一員としても活躍したユハ・カンクネンがステアリングを握る。

◆【実際の映像】2年連続で表彰台に上り、喜びのコメントを残す勝田

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文●SPREAD編集部

《SPREAD》
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