【女子ゴルフ】渋野日向子の予選落ちは“優勝の前兆”か ニュースイングでホステスVを狙う サントリーレディスオープン | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【女子ゴルフ】渋野日向子の予選落ちは“優勝の前兆”か ニュースイングでホステスVを狙う サントリーレディスオープン

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【女子ゴルフ】渋野日向子の予選落ちは“優勝の前兆”か ニュースイングでホステスVを狙う サントリーレディスオープン
  • 【女子ゴルフ】渋野日向子の予選落ちは“優勝の前兆”か ニュースイングでホステスVを狙う サントリーレディスオープン

宮里藍 サントリーレディスオープンが8日から、兵庫・六甲国際ゴルフ倶楽部で開催される。同大会の「神戸から世界へ」の大会コンセプト通り、活躍した多くの選手が世界へ飛躍している。

大会アンバサダーを務める宮里藍は、2004年大会でホステスVを達成。2006年から米ツアーを主戦場にしてからの活躍は周知の通りだ。12年大会に出場したキム・ヒョージュは、最終日に61を叩き出し、2位に4打差をつけアマチュア優勝を達成。その後14年の海外メジャー、エビアン選手権を制した。

2021年の全米女子オープンを制した笹生優花は、アマチュアだった17歳の時に出場した19年大会の最終日に、63のビッグスコアを叩き出し7位タイ。さらに、4日間トータルのドライビングディスタンスで2位に8ヤードの差をつけ1位になり、関係者を驚かせた。

昨年大会は、昨季の年間女王で、今季も快走している山下美夢有が優勝、近い将来の米ツアー挑戦が期待されるまでになった。

今年はどのような選手が躍動するのだろうか。今季日本ツアー2戦目で、サントリーレディス出場は2019年大会以来となる、サントリー所属の渋野日向子に注目したい。

最近目立った活躍がない渋野。今季の日本ツアー初戦の5月のブリヂストンレディスでは予選落ちとなった。最近の成績だけを見ると、期待するのは酷のような気もするが、プロデビューしてからの渋野の戦績を振り返ると、予選落ちした次の大会で優勝したことが2度ある。

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■6勝のうち2勝は予選落ちの次の大会

これまで渋野は日本ツアーで通算6勝をあげている。そのうち2勝が予選落ちした次の大会での優勝だ。また、ブリヂストンレディスオープンがプロデビュー後11回目の予選落ち。ということは、これまで予選落ちした大会の次に出場した10大会の内、2大会で優勝している。

他の選手の例を挙げる。山下は通算9勝しているが、予選落ちした大会の次の大会で優勝したのは1回。プロデビュー後通算の予選落ちは11回だ。2020-21シーズン賞金女王、稲見萌寧は通算12勝をあげているが、予選落ちした大会の次の大会で優勝した回数は0。予選落ちは17回だ。基本的には、予選を通過する調子を保つことが優勝する条件なのだろう。

渋野の、6戦中2戦、10戦中2戦という確率が高いか低いかは、意見が分かれるところかもしれないが、山下や稲見と比べると高い。渋野の予選落ちした大会の次に出場した大会の優勝確率は、サントリーレディスでの戦いへの期待を捨てる必要がないことを表しているのではないだろうか。

■ストロークゲインド・パッティング4位

渋野は再び師事を仰ぐことになった青木翔コーチ指導のもと、スイングを改造している。左手を痛めていることもあり、5日時点でストロークゲインド・ティーオフが米ツアー147位、ストロークゲインド・アプローチザグリーンが101位と、ショットの不安を抱えている。

一方、ストロークゲインド・アラウンドザグリーンが7位タイ、ストロークゲインド・パッティングが4位。ショットの安定感を欠くものの、グリーン周りからのアプローチとパットでなんとかスコアを作り、米ツアーでは今季7戦すべてで予選を通過している。

ただ、耐えるゴルフでは予選を通過できても上位進出は望みにくい。ショットで多くのチャンスを得てバーディを獲得し、スコアを伸ばす必要がある。

バーディ数を増やすためには、ショットの精度向上は不可欠。試合が続くと、眼前のプレーの結果を気にせざるをえなくなり、スイング改造が停滞しやすいが、ブリヂストンレディスからサントリーレディスまで2週空く。この期間は、スイング改造の進行と左手のケガを癒すという点で、良い方に働くのではないだろうか。

※ストロークゲインド・ティーオフ:パー4とパー5のティーショットで稼いだ打数ストロークゲインド・アプローチザグリーン:パー3のティーショット、パー4とパー5の2打目で稼いだ打数ストロークゲインド・アラウンドザグリーン:グリーン周辺からのショットで稼いだ打数ストロークゲインド・パッティング:パットで稼いだ打数

■“黄金世代”初となる宮里藍からのトロフィー授与なるか

宮里の活躍を見て育った世代と言われているのが‟黄金世代”。渋野、畑岡奈紗や勝みなみ、小祝さくらや原英莉花など、日米のツアーで同世代の選手が活躍している。

だが、宮里がアンバサダーを務めるサントリーレディスでの黄金世代の優勝はまだない。大会終了後のセレモニーでは、宮里から勝者へのトロフィー贈呈が慣例だが、宮里から黄金世代の選手への贈呈となれば、女子ゴルフ界に新たな1ページを刻むことになる。

現役時代からサントリー所属で戦っていた宮里から、これからもサントリー所属で戦っていく黄金世代代表格の渋野へ。そんなセレモニーでの2ショット実現に期待したい。

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著者プロフィール

野洲明●ゴルフ活動家

各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。より深くプロゴルフを楽しむためのデータを活用した記事、多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとにした論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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