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男子ゴルフの国内第2戦、第88回関西オープンゴルフ選手権競技(大阪府・泉ヶ丘カントリークラブ、7038/7051ヤード、パー71)が13日、開幕する。
日本最古のオープン競技である本大会には、開幕から2週連続優勝を狙う今平周吾、今シーズン好調な滑り出しを見せた石川遼、昨年アマチュアながら日本オープンを制した蝉川泰果など、プロ・アマ含め総勢150名が出場予定。第88回大会となる今年は、2012年大会を行った泉ヶ丘カントリークラブで開催される。
ここでは12年大会の傾向と泉ヶ丘CCの特徴を分析し、本大会の注目選手を紹介する。
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■インコースでどこまで伸ばせるか
泉ヶ丘CCは関西でも屈指の難易度を誇る名門。コースの難易度を測るコースレートは74.9と大阪府内でも2位。本コースは葛城・岩湧・金剛の計27ホールで設計され、各ホールに美しい景観と高い戦略性を要するトーナメントにふさわしいコースとなっている。
12年に行われた関西オープンでは、アウト・岩湧コース(3491ヤード、パー36)、イン・金剛コース(3438ヤード、パー35)で開催され、岩湧コースの平均ストロークは35.517(-0.483)。一方で金剛コースは35.385(+0.385)と岩湧コースの方がフラットかつ広大な分スコアを伸ばしやすい傾向があった。
岩湧コース各ホールの平均ストロークをみると、2つあるパー5はいずれも4.8以下。さらにパー3も平均2.9とスコアを縮めるチャンスが多いことがうかがえる。
今年はアウトが葛城コース(3554ヤード、パー35)と12年とは違うローテーションとなるが、インは12年と同じ岩湧コース(3484/3497ヤード、パー36)。チャンスの多いインでどこまで伸ばせるかが、一つのポイントとなりそうだ。
葛城コースはアップダウンや谷越え、ドッグレッグなど戦略性に富み、コースマネジメント力とメンタルが試されるコースとなっている。
例えば葛城コース唯一のパー5である9番ホール(526ヤード)は、ティーショットをどこに落とすかがポイントとなる。
バックティからフェアウェイの先端まで260ヤードしかなく、刻むか攻めるかの選択を迫られる。ティーショットをフェアウェイの先まで飛ばせばイーグルの可能性も高くなるが、落とし所の幅は狭い。さらに谷を越えたあたりの木が狙いを狭めており、攻めるにはドライバーのショット力が試される。
アウトでチャンスホールは少なく、状況次第では思い切ったマネジメントも必要となりそうだ。
■和製タイガーの大爆発に注目
上位進出のためにはチャンスホールで「攻める」ことが必要となってくる。攻めるゴルフで注目したいのが、昨年プロに転向したばかりの蝉川。
蝉川の魅力はなんといっても平均300ヤードを超えるドライバーと爆発力。ツアー開幕戦となった東建ホームメイトカップでは、2日目に65をマークするなど入りだしたら止まらない。また昨年95年ぶりにアマチュア優勝を果たした日本オープンでは、初日から首位に立つとそのまま譲らず、完全優勝を果たしている。
勢いに乗ったら止まらない和製タイガーが日本最古のオープントーナメントでタイガーチャージを見せるか、注目したい。
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文●SPREAD編集部