【WRC】第2戦ラリー・スウェーデン 2019年王者オィット・タナックが首位、ロバンペラが4位浮上 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【WRC】第2戦ラリー・スウェーデン 2019年王者オィット・タナックが首位、ロバンペラが4位浮上

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【WRC】第2戦ラリー・スウェーデン 2019年王者オィット・タナックが首位、ロバンペラが4位浮上
  • 【WRC】第2戦ラリー・スウェーデン 2019年王者オィット・タナックが首位、ロバンペラが4位浮上

2023年FIA世界ラリー選手権WRC)第2戦ラリー・スウェーデンは11日、ウーメオーのサービスパークを中心に行われ7本のスペシャル・ステージが行われ、2019年にトヨタのドライバーとして年間チャンピオンに輝いた、Mスポーツ・フォードのオィット・タナックが1時間54分45.4秒で走りきり、首位に立った。

◆【実際の映像】ラリー・スウェーデンの雪上を疾走するWRCマシン

■トヨタのロバンペラは4位まで浮上

2019年にはトヨタで王者となったオィット・タナックが首位 (C) Jaanus Ree / Red Bull Content Pool

2位は8.6秒遅れで前日首位、ヒョンデのクレイグ・ブリーン。3位はチームメートのティエリー・ヌービルTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamカッレ・ロバンペラは4位まで挽回。前日、デイリタイヤを喫した勝田貴元は40位。

ラリー・スウェーデンのデイ3は、ウーメオーの北側と東側で7本のステージを走行。その合計距離は126.22kmと4日間で最長の一日となった。ステージ周辺は前日に続き好天に恵まれ、気温は早朝マイナス9度前後。デイ2で総合5位につけたロバンペラは、オープニングのSS9、SS10と2ステージ連続で2番手タイムを記録。SS10で同僚のエルフィン・エバンスを抜き総合4位に順位を上げた。

さらに、午前中最後のSS11ではベストタイムを刻み、上位選手との差を詰めた。午後の再走ステージでもロバンペラは好調を維持、SS12で再びベストタイムを記録。続くSS13ではスピンを喫するも一時は総合3位に。だが、SS14では追い上げてきたヌービルに総合タイムで並ばれ、最終のSS15では逆転を許し総合4位に後退。それでも、総合3位ヌービルとの差は3.8秒と表彰台を狙える位置まで挽回した。

■タイヤ・ローテーションに苦労した前年王者

連覇のためにも表彰台を狙いたいロバンペラは「激戦の一日でした。午前中のステージはとてもうまく行き、クルマのフィーリングは完璧ではなかったが、良いタイムを出すことができました。しかし、午後はあまりうまく行かず、タイヤの運用プランを少し誤ってしまったようです。ライバルたちよりもタイヤが消耗していたとは思いませんが、彼らはステージごとにうまくタイヤをローテーションしていて、僕たちは最後の2本のステージを状態がよくないタイヤで走ることになり、そこでかなりタイムを失ってしまいました。それでも、明日はまだ長い距離を走りますし、朝は新しいステージなので、まずは1回目で良い走りをして、その後どうするか考えたいと思います」と意気込みを示した。

表彰台を狙いたい前年王者ロバンペラ (C) Jaanus Ree / Red Bull Content Pool

エバンスは一日を通してマシンとマッチせず、SS12ではスピンを喫し総合6位に後退。最終的には総合5位と、デイ2よりもひとつ順位を下げてデイ3を走りきった。

エバンスは「正直なところ、今日は自分たちの日ではありませんでした。良いフィーリングを得ることがなかなかできず、それがタイムになって現れました。そしてもちろん、午後にはスピンもあって、さらに遅れをとってしまいました。クルマに自信を持つことができず、ここまでのところ残念な週末になってしまっています。このようなペースでは上位を狙うことは難しいので、明日は少しでも多くポイントを獲得することを重視し、パワーステージで何ができるのか考えなければなりません」と落胆を隠さなかった。

デイ2で今季初のベストタイムを記録するも、その後転倒で冷却系にダメージを負いデイリタイアとなった勝田は、チームによって修理されたマシンでデイ3に再出走。雪道では不利な出走順1番手で全ステージを走行したが、SS11ではトップと2.5秒差の5番手タイムを記録するなど、いくつかのステージで良い走りを見せた。

■「チームに感謝」と勝田

前日デイリタイヤを喫した勝田は「今朝はステージに戻ることができて本当に嬉しかったですし、クルマを完璧に直してくれたチームに感謝します。見た目もフィーリングも新品そのもので、昨日感じていた良いフィーリングが戻ってきました。ただひとつ昨日と違うのは、ステージの出走順です。1番手で臨んだ路面のコンディションはかなり難しく、雪道では初めて経験するものでした。多くのことを学びましたし、コンディションさえ悪くなければペースは良好でした。路面に雪があり、自分で走行ラインを刻まなければならない時にタイムを失ってしまいました。明日はパワーステージに集中し、ポイントを獲得できるようにプッシュしたいと思います」とクラッシュから立ち直った模様だ。

チーム代表のヤリ-マティ・ラトバラは「今回のスウェーデン最長の一日は、かなり厳しかったと言わざるを得ません。カッレは午前中、表彰台争いに加わるべく非常にいい戦いをしていました。しかし、午後になるとタイヤの摩耗が激しくなり、それはつまりスノーラリーではスタッドを失うということですが、特に一日の最後の2本のステージでその影響が出てしまったようです。ヌービルに対抗しようとカッレはかなり頑張っていましたが、彼の方がタイヤを酷使していたようで、タイムを失ってしまいました。それでも、タイム差はまだ小さいので明日も戦い続けます」とコメントを残している。

最終日となる12日のデイ4は、ウーメオーの北側エリアで、全長26.48kmの新ステージ「バスタービック」をSS16、SS17として2本連続で走行。その後、最終ステージとして、デイ3の最後にSS15として走行した「ウーメオー」を再走します。この最終ステージのSS18は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。3本のステージの合計距離は63.04km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は223.98km。

2023年ラリー・スウエーデンのコース 提供:WRC・TGR

■ラリー・スウェーデン デイ3総合順位

1 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォードPuma Rally1 HYBRID) 1h54m45.4s2 クレイグ・ブリーン/ジェームズ・フルトン (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +8.6s3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +23.7s4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +27.5s5 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +57.7s6 ピエール=ルイ・ルーベ/ニコラ・ジルソー (フォード Puma Rally1 HYBRID) +2m28.1s7 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (シュコダ Fabia RS Rally2) +5m55.0s8 オーレ・クリスチャン・ベイビー/トシュテン・エリクソン (フォルクスワーゲン Polo GTI R5) +6m46.6s9 サミ・パヤリ/エンニ・マルコネン (シュコダ Fabia RS Rally2) +7m08.9s10 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2) +7m20.0s

40 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +31m18.3s

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文●SPREAD編集部

《SPREAD》
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