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野球の世界一を決める「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC」(WBC/ワールドベースボールクラシック)は3月8日、東京ラウンドが開幕を迎える。5回目の出場となる侍ジャパンは栗山英樹監督のもと、2009年の第2回大会以来となる頂点を目指す。
◆大谷翔平ら栗山ジャパン史上最強投手陣起用法を占う 過去4大会徹底比較<前編>
26日には30人のメンバー全ラインナップが正式発表され、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平、サンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有、オリックス・バファローズの山本由伸、千葉ロッテ・マリーンズの佐々木朗希ら史上最強ローテーションが予想される。28日に放送された日本テレビの『Going! Sports&News』において、野球解説者の上原浩治が東京プール初戦から決勝に至るまでのローテーションを予想。鍵はダルビッシュとし、大谷の起用については持論を展開した。
■侍ジャパン選出投手陣
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2022年11月8日、侍ジャパンの一員としてマウンドに上がった佐々木朗希 (C) Getty Images
ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)戸郷翔征(読売ジャイアンツ)佐々木朗希(千葉ロッテマリーンズ)大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)山本由伸(オリックス・バファローズ)今永昇太(横浜DeNAベイスターズ)松井裕樹(東北楽天ゴールデンイーグルス)栗林良吏(広島東洋カープ)湯浅京己(阪神タイガース)大勢(読売ジャイアンツ)宮城大弥(オリックス・バファローズ)宇田川優希(オリックス・バファローズ)高橋奎二(東京ヤクルト・スワローズ)高橋宏斗(中日ドラゴンズ)伊藤大海(北海道日本ハムファイターズ)
■初戦は山本由伸
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侍ジャパンでもエースとして活躍・山本由伸(C)Getty Images
「緊急提言」と題されたローテーション予想では、まず3月9日の中国戦では山本由伸の先発を明言。続いて鍵となる10日の韓国戦にはダルビッシュを置いた。「ダルビッシュ vs. 韓国」と言えば2009年大会の決勝、9回裏にストッパーとした登板したダルビッシュが土壇場で追いつかれ延長へ。その後、10回表に伝説となるイチローの2点タイムリーが飛び出し、10回裏を今度はピシャリと締め、マウンド上に仁王立ちした名場面が蘇る。宿敵を相手に好投が期待される。
◆【実際の映像】ダルビッシュの仁王立ち 第2回大会プレーバック 宿敵・韓国との壮絶な決戦
11日のチェコ共和国戦は、気楽に投げられるという点からも初出場の佐々木朗希起用を提言。12日のオーストラリア戦は同様の顔合わせで好投の実績がある今永昇太(横浜DeNAベイスターズ)を置いた。
16日に行われる準々決勝では再び山本。顔合わせによっては、高橋奎二(東京ヤクルト・スワローズ)、高橋宏斗(中日ドラゴンズ)のW高橋起用もありとした。
■大谷はストッパー起用と持論
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6日、東京都内で行われた記者会見に登壇した大谷翔平(左)と栗山英樹監督 撮影:SPREAD編集部
ここまで大谷の名がまったく挙がらないが、上原は「大谷はストッパーとして起用したいんですよね」と独自のこだわりを披露。大谷がDHで出場することを考えると、登板まで投球練習とルーティーンが確保てきない点、連投の経験がない点について、「10日の韓国戦、16日の準決勝だけでいい」とさらに持論を示した。
舞台をアメリカに移した21日の準決勝では再びダルビッシュ。そして22日の決勝では、登板間隔も十分開くことから、三度山本もしくはここで満を持して大谷の先発を予想した。
WBC2023においても前大会同様の球数制限が設けられるため(1次ラウンド65球、準々決勝80球、準決勝と決勝は95球)、先発同様第二先発も非常に重要。そこには戸郷翔征(読売ジャイアンツ)、宮城大弥(オリックス・バファローズ)、伊藤大海(北海道日本ハムファイターズ)、W高橋の投入が予想されるだろう。抑え候補には、松井裕樹(東北楽天ゴールデンイーグルス)、大勢(読売ジャイアンツ)、栗林良吏(広島東洋カープ)と本職もおり、侍ジャパンの強み、投手力を存分に発揮できそうだ。
果たして大谷のストッパー起用はあるのか、3月が待ち遠しい。
◆大谷翔平ら栗山ジャパン史上最強投手陣起用法を占う 過去4大会徹底比較<後編>
◆特集:“史上最強”侍ジャパンが世界一奪還へ 対戦カード・日程・放送予定・メンバー一覧
文●SPREAD編集部