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サイクリング、ランニング、トレッキングなどの位置情報を元にしたソーシャル・ネットワークを提供するSTRAVA JAPANは12日、東京港区で「STRAVA JAPAN AWARD 2022/Year in Sports 2022」の発表、三島英里カントリー・マネジャーが「イヤーインスポーツ」の概要を改めて解説するとともに、Replicant.fmファンダーのKentaro氏、株式会社SOTOE千葉達夫代表取締役プロデューサー、Zwift Japan福田暢彦カントリーマネジャーが登壇し「コネクテッド・フィットネス革新」について、トークショーを繰り広げた。
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左から千葉氏、福田氏、Kentaro氏 トークセッションにて 撮影:SPREAD編集部
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■パンデミック前水準に戻りつつあるアクティビティ
AWARDSでは「The Out-Laster」部門では2万3046kmを走破した矢野紘子さん、「The Mountain Goat」部門には踏破した総標高42万2000mの石橋学さん、「The Devotee」では連続ラン日数1428日を記録した原智史さんが受賞。他4カテゴリー、全7カテゴリーの表彰が行われた。
STRAVAには全世界で1億人以上のスポーツ・アクティビストが参加。2021年10月1日から22年9月30日の間にSTRAVAにアップロードされた位置情報などを元に集計された統計を「Year In Sports 2022」として公表した。
新型コロナウイルス蔓延の影響を受け、こうしたアスリートの活動も制限されていたものの、本統計によると自国外で各種アクティビティをアップロードしたユーザーのシェアは、パンデミック前の2019年の水準と比較し、マイナス3%まで回復傾向にあり、渡航も活性化しているのが窺える。
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提供:STRAVA JAPAN
またイベントの復活に伴い、マラソンのアクティビティは21年と比較しほぼ倍。日本は1.6倍増にとどまり、パンデミックに対しての慎重さがわかる統計となった。
パンデミックの余波、またカーボンニュートラルへのコミットメントなどの影響から、自転車通勤が急増している。中でもパリは97%増となっており、自転車による移動手段を推奨している方針とも相まって、その伸びは顕著。また日本でも46%増と都内で自転車通勤の姿が目立つようになった肌感が数字にも現れていた。
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提供:STRAVA JAPAN
三島CMによると「日本ではこうして記録されたアクティビティの49%がコミュートでした」ということで、日本人がいかに自転車を移動手段に使用しているかが窺えるデータともなっていた。
「コネクテッド・フィットネス革新」については2009年から取り組むSTRAVAとして「ハードウェア、ソフトウェア、そしてコンテンツがすべてつながって、みなさんのDoスポーツの中でアクティビティを楽しむ時に、ディバイスからすべての情報、ひとつのジャーニーが完結する。スポーツのDXがプロだけではなく、市民アスリートにも楽しめる世界になった」と三島CMは定義づけていた。
今後、こうしたスポーツ・アクティビティも各種デバイス、ソリューションを通じ、リアルとバーチャルが混在し、渡航できずともむしろ世界各地の自然環境を疑似体験できる世の中へと変貌しつつあり、市民アスリートの在り方も変革が進むかもしれないと予見させる内容だった。
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文●SPREAD編集部