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FIFAワールドカップカタール2022・グループE第3節において日本に敗れたスペイン。金星を献上する形になった選手たちが一夜明け、日本戦を振り返るとともに、決勝トーナメント1回戦のモロッコ戦へ向けて決意を口にした。
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■負傷交代のアスピリクエタは軽傷か
衝撃の敗戦から一夜明け、スペイン代表はリカバリー中心のメニューを消化。FWダニ・オルモと日本戦で負傷交代したDFセサル・アスピリクエタは全体練習から離れ、ジムで別メニュー調整となった。ただ、スペイン紙『ムンド デポルティーボ』が「(2人は)モロッコ戦には100%のコンディションで戻ることが期待される」と記したように、重度の負傷ではないようだ。
選手たちには時折笑顔も見られ、リラックスムードが漂う中での練習再開となったが、同紙によると「いつもより少し気が引き締まっていた」というから、やはり日本に敗れたショックは隠し切れなかったようだ。
20歳のMFペドリは日本の勢いに飲まれた後半を振り返り、「恐怖心が邪魔をした。圧倒された感じだった」と素直に脱帽した。それでもモロッコ戦へ向けて「まだチャンスがあるのだから、すべてを出し切らなければならない。これまで以上に生きるか死ぬかの戦いだ」と強調し、前を向いた。
■「モロッコにはスキを1分も与えない」
また、左ふくらはぎを痛めて途中交代したアスピリクエタも「日本は後半からギアが上がった。アグレッシブになり、私たちはなかなか自分たちのリズムをつかむことができなかった」と認めた上で、「挽回しなければならない」と次戦に照準を合わせていた。
CBのパウ・トーレスは日本戦を教訓として「集中して臨み、スキを1分も見せないようにしなければならない」と話し、「モチベーションは高い。インテンシティの点では誰にも負けない」と強気を貫いた。
先述の『ムンド デポルティーボ』は、日本戦について後半の入り方を問題視。1点をリードして前半を終えた選手たちは、ハーフタイムで他会場(ドイツ・コスタリカ戦)の経過も確認し、自分たちのグループ1位突破を確信。「過剰にリラックスしてしまった」と指摘した。
結果的に2位通過となり、準々決勝でブラジルと当たる可能性を回避したスペイン。日本と同様、今大会台風の目となっているモロッコに対してどのような戦い方を見せるのか。日本に敗れ、油断の消えた無敵艦隊の再出発に注目だ。
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文●SPREAD編集部