【WRC】ラリージャパン2022、大会運営に深刻で危険な状況多発 一般車に続き自転車も進入 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【WRC】ラリージャパン2022、大会運営に深刻で危険な状況多発 一般車に続き自転車も進入

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【WRC】ラリージャパン2022、大会運営に深刻で危険な状況多発 一般車に続き自転車も進入
  • 【WRC】ラリージャパン2022、大会運営に深刻で危険な状況多発 一般車に続き自転車も進入

FIA世界ラリー選手権WRC)第13戦ラリージャパンは盛況のうちに最終日を迎えたが、一方で大会運営については重大事件が発生、大きな課題を突きつけた。

デイ2が行われた11日、SS4に一般車が進入。ラリー・コースを逆走する事件が発生した。ラリー・コースは人の立ち入り、一般車の進入を規制しているが、規制線のテープが貼られていない枝道からコースに一般車が入った模様。これはもちろんラリーカーとの正面衝突など重大事故に発展する可能性があり、SS4はキャンセルされた。

■不備によりSSキャンセル相次ぐ

これにはラリー・スチュワードから「深刻で危険な状況が発生した。オーガナイザー側が、承認された安全計画を実施するにあたって合理的な措置を取らなかったことは過失」として国際モータースポーツ競技規則の「第12条2項1h」に違反したとされ、以降安全計画に再び違反した際は即刻大会中止の可能性が通達されたほど。

またデイ3の12日には、岡崎市街地河川敷で行われたスーパーSSに自転車が進入。これは対岸の観客席から丸見えのポイントでもあったため、多くの観客の目に触れた。SNSには、男性が乗った自転車が川際を行く写真や動画が投稿された。これには警察などが出動する事態となり、収拾にかなりの時間を要した。

◆【実際の映像】スーパーSSへの自転車の侵入を観客が動画撮影

これはスーパーSSを走行するラリーカーが続々とコースに到着した時刻と重なり、このためか「安全上の理由」からSSSのスタートが1時間弱遅れる状況を生み、SS13とSS14が予定されていたものの、SS13がキャンセルされる事態となった。

SSSを走るヌービル ラリー前ではあるが後方の川際まで自転車が侵入した 撮影:SPREAD編集部

12年ぶりの日本開催とあって、運営側としてはほぼ初めての大会という難しさはあるだろう。しかし、VIP優遇エリアなどでは執拗に警備員やボランティアを配し他関係者を排除、空いている駐車場にはメディアさえも入れないなど、安全とは無関係なエリアばかりに固執し、肝心のラリー運営の根幹となる安全性がないがしろとなっている点を考えると、今後の大会継続に疑問符がつくのはやむを得ない。本来、マーシャル以外にも警備員を配置するのは、こちらだったのではないだろうか。

関係者のアクレディテーションのグレードに目を光らす前に、レース運用の安全性確保には全力を注いでほしい。それでこそ安心してスポーツ観戦ができるというものだ。

◆12年ぶり開催のラリージャパン、車両炎上、コース進入…大波乱に見るその義務と課題

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文●SPREAD編集部

《SPREAD》
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