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MLB公式サイトは15日、「フリーエージェント(FA)とトレードに関する最新の噂」と題して、記事を公開した。話題になっている多くの情報を掲載する中で、トップで紹介されたのが福岡ソフトバンクホークスから海外FA権を行使し、メジャー移籍を目指している千賀滉大の動向だった。そのほか、ポスティング制度を利用して海を渡ろうとしている吉田正尚(オリックス・バファローズ)も取り上げられた。
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■エンゼルス含めて続々参戦か
MLB.comのジョン・ポール・モロシ記者が伝えるところによると、千賀に興味を示しているのは現在、ロサンゼルス・エンゼルス、ロサンゼルス・ドジャース、テキサス・レンジャーズ、シアトル・マリナーズ、トロント・ブルージェイズの5球団。ただ、記事は「その5球団に加えて、シカゴ・カブス、サンディエゴ・パドレス、サンフランシスコ・ジャイアンツも最近の報道で浮上している」と紹介した。
争奪戦に発展している理由として記事が指摘したのは「センガはクオリファイング・オファー(QO)の対象者にあたらない」ということ。QOとはFAを取得する選手に対して、所属球団は規定額の1年契約でオファーを出すことができるというもの。そして、このQOを拒否してFA市場に出た選手を獲得した球団は、来年のドラフトで上位指名権を失うという規則になっている。
■上位指名権の喪失を回避可能
つまり、現在注目を集めているFA選手で言えば、ジェイコブ・デグロムやカルロス・ロドン、クリス・バシットらの有力投手は、元所属チームからQOの提示を受けたものの、これを拒否してFAになった。そのため、彼らを獲得したチームは規則に則り来年のドラフト上位指名権を失うことになる。しかし、「センガを獲得してもその心配はないことが、人気に拍車をかけている」と説明した。
そのほか、記事は「先発2番手クラスの実力がありながら、大物FA選手たちと比べて安価で獲得できるという点もリストアップされる理由になっている」と記した。
■マリナーズが吉田を徹底調査
吉田について、記事はモロシ記者の「マリナーズがヨシダに関する広範囲の調査を終え、今オフの獲得の目玉としている」という投稿を引用し、動向を注視した。今季のマリナーズ外野陣は、新人王を獲得したフリオ・ロドリゲスが中堅、右翼はミッチ・ハニガー、ジャレド・ケレニック、左翼はジェシー・ウインカーらが主に守っていたが、ハニガーは今オフにFAとなり、ウインカーも不調が続いた。そのため、外野手の補強は急務となっており、吉田に白羽の矢が立った可能性が高い。
千賀と吉田、日本人選手がメジャーの移籍市場を賑わす存在になっていることは確かだ。
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文●SPREAD編集部