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J1・FC東京は12日、日本代表DF長友佑都の完全移籍での加入を発表した。11年ぶりの古巣復帰となった長友は同日の柏戦後、入団セレモニーに登場。背番号50のユニフォームに身を包んだ35歳はサポーターに向けて「このクラブで勝利したいです。このクラブでタイトル獲りたいです」と熱いメッセージを発信。
無所属のまま臨んだW杯アジア最終予選ではオマーン戦、中国戦と先発出場を飾ったものの、本来のパフォーマンスからは遠かった。巻き返しの第一歩として、まずはFC東京の勝利に貢献し、目標とする22年W杯カタール大会出場へつなげるつもりだ。
◆【実際の動画】「このクラブでタイトルを」と新たな決意表明をする長友佑都
■「このクラブでタイトルを」と決意表明
百戦錬磨のサイドバックが、11年ぶりに味の素スタジアムのピッチに帰還した。大型スクリーンに「NAGATOMO IS COMING BACK!」の文字が踊ると、スタンドからは大きな拍手が起きた。
マイクの前に進んだ長友は「僕はこのクラブで勝利したいです。このクラブでタイトル獲りたいです」と決意表明。さらに「そのために自分にも厳しく、チームメートにも厳しく、高め合っていきたいと思います。もう一回、一丸となって強い東京を作っていきましょう」と、ファン・サポーターに呼びかけた。
2010年、FC東京からイタリア・チェゼーナに移籍する際の退団セレモニーでは「世界一のSBになって戻ってくる」と宣言し、旅立った。本人は会見で「世界一にはなれていない」と話したが、この11年の間にインテルやマルセイユなど欧州のビッグクラブで活躍し、世界有数のSBとなって帰還した。
■日本代表への強い思い
Jリーグ復帰を決断した背景にあるのは、古巣への愛に加えて、日本代表への思いだ。「W杯は特別。人生をかけてそこに向かってやっていきたい」と話し、来年のW杯カタール大会出場を目標として掲げる長友だが、先日のアジア最終予選2試合(オマーン戦、中国戦)に先発したものの、周囲を納得させるだけのパフォーマンスは披露できなかった。
その要因として、昨季限りでマルセイユを退団して以降、無所属が続いていたこともあるはず。日々のトレーニングの強度、ポジション争いで磨かれる技術、試合勘……これらを取り戻すために、まずは無所属を解消したことは賢明な判断。日本代表不動の左SBとして君臨し続けるには、やはりクラブに所属し、リーグ戦に出場することが必須だ。
■待ち受ける熾烈なポジション争い
ただ、いくら長友といえどもFC東京でポジションが約束されているわけではない。まず、長友が主戦場としている左SBには小川諒也がいる。24歳の小川はすでに日本代表も経験しており、積極的なオーバーラップやキックの精度などを考えれば、引き続きスタメンを張ってもおかしくない。さらに、このポジションには成長著しい19歳のバングーナガンデ佳史扶もいる。
一方の右SBには今夏、ブラウブリッツ秋田から鈴木準弥を獲得、補強をしているが、今季はバングーナガンデが左SBでスタメン出場した際に、小川が右SBを務める試合もあった。それを考えると、長友を左SBで起用し、小川を右SBに配するプランもあるだろう。そのほか、チームには中村帆高(負傷中)、中村拓海らSBの担い手に若き実力者がそろっている。
長友はまず、長谷川健太監督にアピールし、熾烈なポジション争いに勝たなければならない。
◆【実際の動画】「このクラブでタイトルを」と新たな決意表明をする長友佑都
◆やはり別格だった久保建英 中国を翻弄した20歳が日本代表のエースに名乗り
文・SPREAD編集部
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僕はこのクラブで勝利したいです。
このクラブでタイトルを獲りたいです。
\クラブへの愛と、熱い思いの溢れるスピーチを
ノーカットでどうぞ□@fctokyoofficial @YutoNagatomo5 #Jリーグ pic.twitter.com/5uV0eVxqyQ— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) September 12, 2021