【競馬】「東京新聞杯」ヴァンドギャルドら有力馬追い切りジャッジ&狙える穴馬プラスワン! | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【競馬】「東京新聞杯」ヴァンドギャルドら有力馬追い切りジャッジ&狙える穴馬プラスワン!

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【競馬】「東京新聞杯」ヴァンドギャルドら有力馬追い切りジャッジ&狙える穴馬プラスワン!
  • 【競馬】「東京新聞杯」ヴァンドギャルドら有力馬追い切りジャッジ&狙える穴馬プラスワン!

今週は2月東京開催の名物重賞にして、2021年マイル路線の行く末を占う東京新聞杯の有力馬について、中間調整と最終追い切りのジャッジをお届けします。最後には「プラスワン!」として調整面から狙える穴馬もご紹介。


このコラムがみなさまの重賞攻略のお役に立てば幸いです。どうぞご参考になさってください。


◆「東京新聞杯」アノ有力馬の鞍上は“ピンかパー”の極端な騎乗成績


■ヴァンドギャルド


【中間調整】マイルCS6着で2020年シーズンを終え、山元トレセンへ放牧。11月下旬に使われ2カ月半休み、東京新聞杯で始動というのは前年と同じパターンだ。帰厩後の初時計は1月21日、坂路で終いを伸ばされまずまず素軽い動きを披露。1週前にあたる27日、28日には速い時計を出さず運動程度に留め、31日にCWコースで終いだけ軽く伸ばす稽古を消化した。


【最終追い切り】栗東芝コースで単走。本番で騎乗するのは福永騎手だが、テンションが無駄に上がるのを避けいつもの調整パートナーである岩田望騎手を背にしてのゆったりとした内容。手前を替えないまま走り切り最後にややモタれる面は見せたが、この馬なりの脚力は見せていた。


【見解】昨年と同じパターンを踏襲しているが昨年のほうが乗り出しが早く、今年はやや順調さを欠いている感は否めない。1週前に速い時計を出せず、帳尻合わせのように日曜追いでコース調教を消化したあたりもテンション面、体調面の両方で気になる部分があるからではないか。最終追いこそ格好をつけたが、万全とまでは言い難い。


総合評価「B」


■シャドウディーヴァ


【中間調整】昨秋のエリザベス女王杯(8着)後、休養に入りこの東京新聞杯が3カ月ぶりの復帰戦。トレセンでの追い本数は中8週だった昨年の東京新聞杯時より少ないが、放牧先のNFしがらきで入念に乗り込んでおり岩田康騎手も現地に脚を運んで好感触を確かめたほど。問題はないだろう。実際、帰厩後最初の攻めで併せ馬に先着しており、牧場での調整は至極順調だったようだ。1週前追いでは余力を残して相手に取り付き、追い比べで仕掛けて脚を伸ばす稽古で気合いをしっかり充填させることに成功。


【最終追い切り】1週前でしっかり攻め込まれているので、最終追いは美浦坂路で軽めの併せ馬。楽に相手へ取り付き、相手に合わせる格好で併入した。躍動感にあふれており、追えばいくらでも突き放せそうな雰囲気。


【見解】最終追いを坂路で行うのは2走前、2着だった府中牝馬Sと同じ。休み明けという状況も似通っており、好走パターンを予定通り踏襲したということだろう。とにかく牧場での調整が順調至極だったようで、そこまで手が掛からず目標の一戦へ狙い通りのデキで出走できる。好仕上がりだ。


総合評価「A」


■トリプルエース


【中間調整】中1週で挑んだオープンへの昇級初戦・京都金杯で8着。しかし出遅れと枠、トラックバイアスに泣いた感があり、そこまで悲観視するような内容でもなかった。そこから次戦を東京新聞杯に定め、中間は在厩で調整されている。坂路単走オンリーだが、この馬はこれで気持ちを整えられるタイプ。1月17日に15-15を消化したのが中間の初時計で、以降順調に時計を詰めている。1週前追いにはC.ルメール騎手が騎乗し、渋った馬場のなか終いにしっかり動かされた。


【最終追い切り】助手騎乗で栗東坂路単走序盤は疲れを残さないようゆったり入ったが、馬に活気があり自然と速い流れで進む。絶妙なコーナリングから直線に向くと、最後まで楽な手応えだったが、ラスト2Fは12秒6-12秒4としっかり後傾ラップを刻めていた。馬場が荒れていた時間帯だったことを考えれば秀逸な数字。最後にもう一段ギアを上げたタイミングで手前を機敏に替えていたあたりも好調ぶりを物語る。


【見解】以前は使うとガクッと来る面があったようだが体質が強くなったようで、中間の動きは元気はつらつ。叩き3戦目で使えるのは久々だ。過去唯一の叩き3戦目は朝日杯FS。その時は押せ押せだった疲れもあってか力を出せなかったが、今回は状況が違う。持てる力をフルに出してきそうだ。


総合評価「A」


■プラスワン! エントシャイデン


【中間調整】叩き2戦目だった1月5日の京都金杯で逃げ粘り3着。その後、大山ヒルズへ短期放牧に出され、このレース一本に絞り調整されてきた。1月22日に帰厩して最初の時計を出したが、CWコースの馬場を大きく使ってスムーズに脚を伸ばせており、放牧で緩んだ雰囲気は皆無だ。川須騎手が跨った1週前追いが実質の最終追い。ここでは7Fから時計を出し10馬身以上先に行く相手を追走するというなかなかにハードな内容だったが、鞍上の叱咤に応えてしっかり先着してみせた。


【最終追い切り】1週前追いで完全に仕上がっているので、レース当週は確認程度の栗東CW単走。4Fからの時計で終始いい手応えのまま進む。ゴール手前で軽くムチを入れられると“待ってました”とばかり機敏に反応し、豪快な伸びを示した。精神的にかなりいい状態のようだ。


【見解】短期放牧でいいケアを施されたようで、帰厩後は余念なく攻めることができているのは好感。体調はすこぶる良さそうだ。輸送を控えた今週は予定通り余力を十分残し、気持ちを研ぎ澄ますことに注力できた。叩き2走目の前走も上々のデキだったが、さらに上向きで目下絶好調だろう。


総合評価「S」


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著者プロフィール


西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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