流大、W杯の盛り上がりは「もう終わったこと」 日本ラグビーを盛り上げる使命 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

流大、W杯の盛り上がりは「もう終わったこと」 日本ラグビーを盛り上げる使命

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流大、W杯の盛り上がりは「もう終わったこと」 日本ラグビーを盛り上げる使命
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『ラグビーワールドカップ2019日本大会(W杯)』で日本代表のスクラムハーフとして活躍した流大選手は、サントリー・サンゴリアスのキャプテンとして、2020年1月に開幕するジャパンラグビートップリーグへの意気込みを語った。


全16チームで争うジャパンラグビートップリーグは、2020年で17シーズン目を迎える。ワールドカップ日本大会に桜のジャージを着て出場したトップ選手のほとんどが国内チームのメンバーとして総当たりのリーグ戦に挑むことになる。


流選手は大学ラグビーの強豪として知られる帝京大学出身。「2020シーズンは帝京卒のキャプテンが5人! 世代も近いし対戦が楽しみ。僕はマット・ギタウ、ショーン・マクマーンと3人でサントリー・サンゴリアスの共同キャプテンを務めます。自分達を誇れるチームにしたい」と意気込みを見せる。


新体制で王座奪還を目指す「一番大事なのはチームを信じること」


サントリーは3連覇を目指した前シーズン、決勝で神戸製鋼に敗れて王座陥落。優勝した2017-2018シーズンでゲームリーダーを務めた流選手を3人体制の主将に加え、タイトル奪還を目指している。


チームには松島幸太朗選手、中村亮士選手ら日本代表メンバーも所属。チームディレクターは元日本代表監督、イングランド代表監督のエディー・ジョーンズさん。そして今季は、ワールドカップでジョージア代表を率いたミルトン・ヘイグさんを監督に招へいした。


「僕たちは(クリスマスイブの)昨日が一番キツい練習で、吐きそうになりました(笑)」と流選手はチームが新たな目標に向かっていることを語る。


「新しい選手が入り、監督も変わって、新しいサントリーを見せられると思います。エディーからは『一番大事なのはチームを信じること』と言われています」


サントリーサンゴリアスのチームスタイルは「アグレッシブ・アタッキング・ラグビー」。流選手はそれを継続しつつ、新戦力の加入でディフェンス面でも強化していきたいと構想する。


チームスローガンは『自分達を誇れるチームに』


「サントリーのメンバーとして試合に勝ちたいと切望しています」と流選手。


「ひとつひとつの試合で勝ちを狙うし、優勝を目指していきます。優勝できないかもしれませんが誇れるチームにすることが大切だと思います。選手、チームスタッフ、すべてのメンバーが素晴らしいチームだと思えるチーム作りをしたい。憧れて入ったチームですから」


熊谷で行われる2020年1月12日の開幕戦は、日本代表主将のリーチ・マイケル選手も所属する東芝ブレイブルーパスと対戦。同じ府中市を拠点とする東芝で主将を務めるのは流選手と同学年で日本代表の徳永祥尭選手だ。


12月25日に行われたトップリーグ・プレスカンファレンスで徳永選手は、リーチ選手がワールドカップ・スコットランド戦を前にコメントした言葉を流用し「サントリーを早くボコりたい」と挑発。流選手はこれに対し「終わってからわかると思うので楽しみです」と返した。


常に高みを目指して戦うラグビー選手同士のリスペクトあふれるやりとりだった。



流大キャプテン率いるサントリーサンゴリアスは2020年1月12日に東芝ブレイブルーパスと緒戦を戦う (撮影:山口和幸)



W杯の盛り上がりは「もう終わったこと」


「ワールドカップ日本大会の盛り上がりはとてもうれしいことでしたが、それはもう終わったことなんです。これからどうするか」を流選手は頭を切り換えている。


選手はまず、いいプレーをする。同時にリーグ運営にも積極的な後押しを期待する。ライバルである15チームと連携して、スピード感あふれるラグビーの魅力を発信し続けていきたいと流選手。日本代表でやっていたことをサントリーでも具現化していきたいという。そのために大事なことはまずコミュニケーションであることを日本代表での経験から理解している。


「これからが大事なんです。いくら1つのチームが頑張っても魅力は発信できないと思うんです。サントリーだけでなくて16チームでトップリーグを盛り上げることが使命。ファンの人たちが次も見たいと思ってもらえるように、子ども達がこれからも憧れてくれるように、僕達はグランド内で頑張ります。日本のラグビーの価値をもう一段階上げられるようにしたいです


2020ジャパンラグビートップリーグは60万人の集客を目標に掲げる。16チームの総当たりとなるリーグ戦方式で、2020年1月12日から全15節、5月9日までの長丁場だ。全120試合となるが、チケットの一般販売数は前年の約2倍と好調。


開幕戦の各会場でフェイスシールを来場者全員にプレゼントするほか、秩父宮ラグビー場と花園ラグビー場にはオリジナルのフォトスポットを設置する。さらには環境保全活動、全国の小中学生にラグビーボールをプレゼントするなどの企画も行っていく。


 


≪山口和幸≫


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