
『ラグビーワールドカップ2019日本大会(W杯)』もいよいよ大詰め。
先日行われた準決勝ではイングランド代表と南アフリカ代表が決勝進出を決めた。特に大会2連覇中の絶対王者ニュージーランドを破ったイングランドの戦いぶりは世界に衝撃を与えた。
そんなイングランドを束ねるのが、主将を務めるオーウェン・ファレル選手だ。

(c)Getty Images
今大会ではセンター(CTB)のポジションでプレー。総合的に優れ、パス、ラン、タックルのいずれもハイレベル。プレースキックの正確さにも定評がある。
調子の波が少なく常に一定のパフォーマンスを見せ、チームの信頼も厚い。
元イングランド代表の父を持ち、17歳でプロデビュー

(c)Getty Images
父親は元イングランド代表で現アイルランド代表アシスタントコーチのアンディ・ファレルさん。
その息子であるファレル選手もラグビーの才能に恵まれ、2008年、イングランドのサラセンズから17歳の若さでプロデビューを果たした。
サラセンズでは2015年と2018年の2度に渡り、『プレミアシップ』『ヨーロピアン・ラグビー・チャンピオンズカップ』の2冠を達成している。
20歳で代表デビュー 2015年大会では予選敗退の屈辱

(c)Getty Images
イングランド代表には2012年、20歳の時に初選出された。
2015年には地元開催のW杯にレギュラーとして出場を果たすも、チームは予選プール敗退の辛酸を舐めた。
2016年には副将、2017年には共同主将に任命され、2018年からは単独で主将を務めている。
2017年のヨーロッパ最優秀選手

(c)Getty Images
世界最優秀選手候補には2012年、2016年、2017年と3度ノミネート。
また、2017年にはヨーロッパ最優秀選手を受賞した。
今大会でも高い貢献度 NZ戦では「ハカ」に応戦
今大会のファレル選手は好守に渡り活躍。チームトップの46点、出場時間もチーム3位の429分を記録。チームへの貢献度が数値に表れている。

(c)Getty Images
10月26日の準決勝では大方の予想を裏切る形でニュージーランド代表に勝利。
ニュージーランド代表が試合前に行う伝統舞踏『ハカ』に対し、相手を取り囲むようなV字の陣形で応じ、この1戦に注目していた世界中のラグビーファンを驚かせた。
この陣形についてファレル選手は試合後「敬意を払うべく一定の距離は保ちたかったが、ただ単に直線に並んで見ているのは嫌だった」と語っている。
ハカに対してV字型の陣形を取ったことについて聞かれて—
イングランド代表
オーウェン・ファレル主将????????????????????????????#RWC2019 #ENGvNZL #RWC横浜 #WebbEllisCup pic.twitter.com/hB7F7pWnZ1— ラグビーワールドカップ (@rugbyworldcupjp) October 27, 2019
ここまで無敗で今大会を勝ち進み、王者ニュージーランドまでも撃破したイングランド代表。11月2日に行われる決勝戦では南アフリカ代表と対戦する。
40日以上に渡ったW杯の最終戦を制し、優勝杯を手にするのは果たしてどちらのチームか。