中村匠吾がMGC優勝「40kmで仕掛けるのがベストだと判断した」 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

中村匠吾がMGC優勝「40kmで仕掛けるのがベストだと判断した」

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中村匠吾がMGC優勝「40kmで仕掛けるのがベストだと判断した」
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2020東京五輪のマラソン日本代表を選考するマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)が、9月15日に明治神宮外苑いちょう並木を発着とする42.195kmで開催。


男子は富士通の中村匠吾選手(26)が2時間11分28秒で優勝し、2位は同36秒でトヨタ自動車の服部勇馬選手(25)となり、両選手が東京五輪の日本代表に内定した。



中村匠吾選手(左)と服部勇馬選手(右)が東京五輪代表に内定した 撮影=山口和幸



日本記録保持者の大迫傑選手(28=ナイキ)は終盤に逃げた中村選手に肩を並べる位置まで猛追。しかし最後は突き放され、3番手で追ってきた服部選手にも逆転されて3位に。


今大会での東京五輪代表の座はつかめなかったが、今後の日程で行われる指定3大会で日本新記録を樹立する選手が現れない場合は、大迫選手が最後の五輪切符を手にする



大迫傑選手はこの時点では東京五輪代表には内定せず 撮影=山口和幸



スタート直後から単独で抜け出したHondaの設楽悠太選手(27)は30km過ぎに失速。37km過ぎに後続の集団に抜き去られ、2時間16分09秒の14位でゴールした。


焦りもあったが、上手く余力を残してスパート


優勝の中村選手は「MGC出場を決めてからの1年半はよかったこと、うまくいかなかったことなどありましたが、今日は自分のベストパフォーマンスが出せたんじゃないかなと思います。これから1年、オリンピックに向けてコンディションを整えていきたいと思います」と公式記者会見で語った。


40kmで仕掛けるのがベストかなと判断して、そこで思い切って行きました。最後の1kmで大迫選手に追いつかれたときは焦りもありましたが、最後の800mでもう一度上りがあるのを知っていたので、うまく余力を残せて再びスパートすることができました


暑さに強いという自信があったので、勝負どころを見極めて走るだけだと割り切った。この日の暑さはそれほど感じなかったと言い、設楽選手が先行しても焦ることなく自分の走りに集中した。


「設楽選手が前日記者会見で宣言した通りに飛び出しても、後続の集団は静観の構えで、42.195kmをかけて勝負だ」という雰囲気があったという。



この日は当初の天気予報よりも気温が上昇した 撮影=山口和幸



駒澤大学3年の時に東京五輪の開催が決まった。駒澤大学の大八木弘明監督に「一緒に5年後の東京五輪を目指さないか」と言われて、卒業後も指導を受けた。「駒澤大学からはまだマラソン五輪代表が出ていないんだよね」と言われて、ともに夢を追う日々が始まった。


レース前に4強と言われた選手らは大学時代の同学年や1学年違い。なぜ4強を崩せたのか? それは暑さへの対応だ。中村選手は夏場の練習でも大崩れしたことがなく、暑さの中でのレースは自信があった。走ってみれば4強のなかの服部選手と大迫選手との最終勝負に競り勝ってトップフィニッシュした。


MGC翌日は27回目の誕生日。


明日の誕生日をいい気持ちで迎えたいと思っていました。自分にとっていいプレゼントになったと思います。これから大変なことがたくさんあると思うんですけど、しっかりと準備して東京オリンピックに臨みたいと思います」



東京五輪代表に内定した4選手。左から鈴木亜由子選手、前田穂南選手、中村匠吾選手、服部勇馬選手 撮影=山口和幸



≪山口和幸≫


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