村田とエンダムは5月に一度対戦しており、2-1の判定勝ちでエンダムがチャンピオンベルトを獲得。しかし判定結果が疑問視され、WBAから「ダイレクトリマッチ(再戦)」の指令が下されていた。前日計量は挑戦者で同級1位の村田がミドル級のリミットとなる72.5キロ、王者エンダムは600グラム軽い71.9キロでパスしている。
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計量後に村田はパスタとスッポンスープを食べ、「ホッとした。ご飯を食べられる状態に戻って嬉しい」と笑みをこぼす。再戦となるエンダムについて「僕の方が一回り大きいかな。全体的に、縦にも横にも」と体格面では有利に感じたようだ。
前回はダウンを奪っておきながら、手数の少なさが判定負けにつながってしまった村田。今回の戦いはダイレクトリマッチの完全決着と話題になっているが、本人はいたって冷静に構えている。
「どんな試合内容だって完全決着だと思う。3戦目は絶対ない。もう全力を尽くすだけ。前回の試合を終えてから注目されていることはわかっているし、注目度がグンと上がったかもしれないけど、じゃあそこでボクサーとしての僕の実力がグンと上がっているかというとそうではない。それを勘違いして1ラウンドでKOするんだ、2ラウンドでKOするんだ、オレは実力があるんだと思うのはよくない傾向。謙虚に自分の実力でやるしかない。ベストを尽くす、それだけです」
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持久力アップを狙った8月のキャンプ、スパーリングを行った9月の実戦などトレーニングを積んできた。「やり残したことはない」と自信を見せる。
気持ちの高ぶりについては、「気持ちはコントロールできない。自然に高まっていくもの。自然の流れに身を任せていたら勝手にスイッチが入ると思うので、その上で戦えばいい」とリラックスした状態で臨む。
村田陣営は当初から「次はKOを狙う」と宣言していた。村田自身もチャンスをうかがいながら、前回の二の舞を踏まないように積極的にパンチを繰り出していくだろう。今回は世界的プロモーターとして知られるトップランク社のボブ・アラム氏も来日。村田のファイトを見届ける。
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エンダム vs 村田のWBA世界ミドル級タイトルマッチは22日に東京・両国国技館で行われる。