104回を数える今年の大会はドイツのデュッセルドルフで開幕。初日のタイムトライアルはフルームのアシスト役であるチームメートのゲラント・トーマス(英国)がトップタイムをたたき出し、マイヨジョーヌを獲得。
第5ステージでアスタナのファビオ・アルー(イタリア)がアタックしてステージ優勝するが、フルームは追走したもののトーマスは脱落。そのステージが終わってマイヨジョーヌはトーマスからフルームに渡った。
その後はスカイチームのアシスト陣に援護されて首位を守り続けたフルームだが、第12ステージのゴール前で失速し、アルーに首位を奪われた。
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ステージ1勝とマイヨジョーヌを2日間着用したファビオ・アルー
しかし、第14ステージでフルームは他の有力選手とペースアップするとアルーが脱落し、再び首位に。山岳ステージでも強さを発揮して、ライバル選手の攻撃を許さず、最終日前日の個人タイムトライアルで総合優勝を確実なものにした。
「4回の優勝の中で最も僅差の勝負だったので、とてもプレッシャーだったが、それをいい走りに結びつけることができた。毎回のことだけど簡単なツール・ド・フランスはない」とフルーム。
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山岳賞とスーパー敢闘賞を獲得したワレン・バルギル
ポイント賞はサンウェブのマイケル・マシューズ(オーストラリア)。山岳賞はサンウェブのワレン・バルギル(フランス)。新人賞はオリカ・スコットのサイモン・イエーツ(英国)。3選手とも初受賞となるが、サイモン・イエーツは前年に新人賞を獲得した双子のアダムに続く受賞となった。スーパー敢闘賞はバルギル。
バーレーン・メリダの新城幸也は目標としていた区間勝利こそ実現できなかったが、出場7回にして7度目の完走を果たした。