日本体操界のエース・内村航平は11月27日、所属するコナミスポーツを退社して「プロに転向し、体操を広めていきながら競技に参加していく」と語った。「競技力は第一だが、競技以外に体操の普及に力を注いでいきたいと思っている」という。
「このたび11月30日をもって(コナミを)退社をし、日本体操界初の、プロという形で体操を広めていきながら、競技に参加させていただきます」
この日は、コナミ所属の体操選手が子どもたちにその基本を教えるというイベントが行われた。内村選手をあこがれる子どもたちを前に、さらにこう伝えた。
「子どもたちに体操を広げていって、未来の体操選手が生まれてくれたらいいかなと思います。僕はコナミを退社しますが、(子どもたち)みんなはやめないでね。コナミでしっかり、体操を上手になってください。僕は違う方向から、子どもたちに夢を、日本に夢を与えられたらと思うので、今後も応援をよろしくお願いします」
内村選手に向けてコナミスポーツクラブの落合昭社長は、「これからも日本体操界を引っ張っていくはず。内村選手が退社しても、われわれは子どもたちの成長をサポートしていく。同じベクトルで、ともにがんばっていきたい。これまでの練習場だったこの体育館に、いつでも来てほしい。仲間に会いに来てもらいたい。彼は新たなチャレンジに出るが、コナミもいっしょになって応援していきたい」と伝えた。
12月からプロの世界へと飛び込む内村選手は、古巣のコナミに感謝の気持ちを伝えた。
「コナミは、今回のリオ五輪で4人が日本代表ということで、子どもたちのお手本になるチームだったと思う。僕もここで成長させてもらった。コナミのエースとしてやらせてもらい、チームを引っ張ることの大切さを教えてもらった。こうした環境はすばらしいと思うし、自分を成長させてもった場だった」
《大野雅人》
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