5.イチローの投手登板
2015年メジャーでもイチローの投手登板が話題になっていたが、それよりも前に日本で登板していたこともオールスターならでは。
1996年のオールスター第2戦、9回裏二死の場面でオールセントラルの松井秀喜氏(当時巨人)が打席に立った際に、当時オールパシフィックの監督だった仰木彬監督が、ファンサービスの観点から、ライトを守っていたイチロー(当時オリックス・ブルーウェーブ)を登板させた。
しかしここで、パシフィックの野村克也監督は、松井に代打。投手高津臣吾を送り、投手イチロー対打者松井の対決は幻となった。
この選手起用の妙には、仰木監督と、野村監督の哲学や、松井、イチローらのプロとしての矜持も垣間見え、ファンにとっても賛否のある歴史的名シーンとなった。
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《荒井隆一》
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