サッカー欧州選手権(EURO)でドイツ代表は、ベスト4進出をかけてイタリア代表と争う。両国の対戦では、過去にドイツが勝ったことは1度もない。だがヨアヒム・レーブ監督は会見で、「過去の対戦成績は関係ない」と話した。
イタリアは前評判の低さを覆し、決勝トーナメント1回戦ではスペインを下した。大会連覇中だった王者を退けたことでイタリアの評価は上がっている。レーブ監督も「すごく厳しい試合になる」と激闘を予感した。
「スペインの試合を見て彼らの守備のやり方がよく分かった。身体に染みついたやり方がある。9人や10人で守っていることもある。スペースを完全に消しているので、スペインの選手たちほどの力があっても打開の道筋を見つけられなかった。それが彼らの得意とするところだ」
GKジャンルイジ・ブッフォンを筆頭に、ユベントスのメンバーをそろえたディフェンスは堅い。レーブ監督は彼らがキャリアの初期から、イタリア伝統のやり方を学んできたと話す。
「イタリアは無失点をすごく喜ぶ。そういう意識はドイツより強いと思う。我々は0-0なら残念に思うし、3-3のほうが良かったと考える。だがイタリア人は0-0なら大満足だ」
さらにドイツはイタリアに勝ったことがないというデータに触れ、「それは当然話題になる。だがトラウマではないと思う。今は別のチームだし状況も違う」と語った。
「過去の話をしたいとは思わない。冷めたコーヒーのようなものだ。淹れたてのエスプレッソのほうが良い。土曜日にはそのエスプレッソが良い味になってほしいと思う」
《岩藤健》
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