【澤田裕のさいくるくるりん】交通事故、自転車も動いていれば1割の過失…その常識に抗う日々 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【澤田裕のさいくるくるりん】交通事故、自転車も動いていれば1割の過失…その常識に抗う日々

オピニオン コラム

半年にわたって手首に埋め込まれていた金具。実際に見るとその大きさや使われたボルトの長さ、その数に驚かされる
  • 半年にわたって手首に埋め込まれていた金具。実際に見るとその大きさや使われたボルトの長さ、その数に驚かされる
昨年の7月、ロードバイクで走行中に事故に遭ってから8カ月が経過。1月には折れた部分をつないでいた金具を取り出す手術を受け、長く続いた通院も2月に終えました。

その手術、担当医から全身麻酔と局所麻酔のどちらにするかを聞かれ、悩んだ末に局所麻酔を選択。最初の手術での全身麻酔のとき、人工呼吸器によってノドをやられた記憶が蘇ったせいです。さらに全身麻酔だと前後合わせて3日間の入院が必要となるのに対し、局所麻酔だと日帰りでOKという点も僕の背中を押しました。

ではなぜ迷ったのかというと、やはり局所麻酔だと「多少の痛みが伴うのでは?」と不安があったこと。そして何より手術中も意識があり、自身の腕がメスで切開されている事態に心が折れてしまうのではと思ったからです。肝っ玉の小ささでは誰にも負けないとの自負(?)もあり、局所麻酔でと決断して以後も悶々とした日々を過ごしました。

■拍子抜けした手術

さて迎えた当日。歩いて手術室に向かってみずから手術台に乗るという、めったにない手順を経て手術開始を待ちます。まずは脇の下に麻酔注射。すると時間が経つにつれシビレは増しますが、感覚そのものは残っているし指も動きます。

「このまま執刀されるのか?」との不安が胸をよぎるものの、まだ腕は宙に浮いたままです。「手術はいつ始まるのだろう?」と思った瞬間、すでに腕は手術台に横たわっており、執刀は始まっていました。といってもそれは、医師の会話から確認できただけですが…。

結局、切開されているという感覚がまったくないまま手術は完了。痛みもなく恐怖心にさいなまれることもなく、なんだか拍子抜けした思いです。ところがそれでおしまい…というわけにはいきませんでした。麻酔が効いたままの右腕は動かせず、感覚もない状態が続いています。

右肩から生えているその物体が、体の一部とは思えない感覚。試しに左手で持ち上げてみるとズッシリと重く、手を離すと垂れ下がります。感覚がないせいで、たとえぶつけても気づきません。

医師からは「麻酔が切れるまでに半日ほど掛かる」と言われていましたが、それは随分と長く感じられました。脊髄損傷などで部分マヒを負った人は、この状態がずっと続いているのだと認識を新たにもしました。

■納得のいく解決のために

そして3月。保険会社と認識の相違がある過失割合については直近での右折を先方が認め、こちらの割合を減らす案が示されました。ただ、自分に過失がないとの考えに変わりはありませんから、今後は交通事故紛争処理センターのような第三者機関にも相談し、納得のいく解決を図ろうと思っています。また、右手首を外側にひねったときの制限も残っているため、これが後遺障害として認められるかどうかも懸念されます。

歩道での傍若無人な振る舞いや信号無視、そして車道の逆走などが横行し、自転車乗りに対する世間の風当たりは厳しいのが事実。だからこそ交通法規を守ったうえで遭遇した今回の事故については安易に妥協せず、過失がなかったことをキチンと証明したいと考えています。
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