サッカー女子日本代表(なでしこジャパン)の佐々木則夫監督が3月18日、東京都内で退任記者会見を開いた。2008年から同チームを率い、ワールドカップ(W杯)初制覇も達成したが、リオ五輪出場権を逃したことで身を退くことになった。
コーチ時代も含めれば2006年から関わり続けてきた、女子日本代表での日々を佐々木監督は、「世界と戦えて、結果もある程度出て、僕自身は満足し、かつ充実した11年間をサッカーの指導者として経験できた。これは本当に僕の大きな宝物として、今後どういう道に行くかまだ分かりませんけど、新たなステージに向けて頑張りたい」と感慨深げに振り返った。
会見に同席した日本サッカー協会の大仁邦彌会長も、「なでしこスタイルと言いますか、なでしこのサッカーを世界で戦えるようにした、女子のサッカーを佐々木監督が変えたと思っております」と佐々木監督の功績を称えた。
会見では次期代表監督へのアドバイスも求められた佐々木監督。この数年で世界の女子サッカーは層が厚くなり、上位と中位の差が縮まってきたと話した。
「僕がスタートしたころ日本はランキング11位くらいだった。20位くらいのチームとは明らかに差があったんです。それが今、20位から30位くらいのチームでも層は良くなってきている。そういう意味で世界と戦うには厳しい現実があります。その辺をしっかり見据えながら良い準備をして是非フランスW杯、そして何と言っても東京五輪での活躍を祈っています」
《岩藤健》
page top