【THE INSIDE】球春到来!高校野球も試合解禁で一斉にプレーボール | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE INSIDE】球春到来!高校野球も試合解禁で一斉にプレーボール

オピニオン コラム

王子総合と坂戸西の試合
  • 王子総合と坂戸西の試合
  • お互い仲間でありライバルでもある
  • ベンチ前で野中監督の話を聞く坂戸西選手たち
  • ユニークな下手投げの王子総合・村上瞬
  • 遠征試合に備えての調整をする川崎北
  • 王子総合の力強い左腕大槻
  • 坂戸西対王子総合
  • 坂戸西ナイン
3月2週目は高校野球ファンにとっては待ち切れない解禁日だった。高校野球は、規定で12月から3月1週までは対外試合ができない。多くの学校では2週目の週末、今年は3月12日から練習試合を組む。選手たちはこの日を待っていたとばかりに元気にグラウンドに飛び出していく。

3月とはいえ三寒四温で、まだまだ底冷えのする日もあるのがこの時期の特徴。折しも高校野球では、対外試合解禁となった最初の土曜日は雲も垂れ込んでいて、空気も冷たい日だった。それでも試合を組んでいた各校のグラウンドは活気に満ちていた。

■2016年対外試合の解禁

センバツ出場を決めている学校や、一部試験後の休日となっている私学などでは、貪欲に2週目に入った早々の8日、9日に試合を組むところもあっただろう。多くの学校ではやはり土曜、日曜が初戦となっていた。

東京都北区の王子総合は住宅街の一角にありながら、打球が外へ飛び出さないようにネットなどで工夫して試合ができる状態になっている。しかも、内野グラウンドの土はしっかりと黒土が練りこまれており非常にいい状態である。12日は埼玉県の坂戸西を招いて、今年初の対外試合を組んでいた。

グラウンドは、レフトは90m以上あるので十分だが、ライトは78mほどしかなく、いくらか厳しいところだ。それでも、都心では試合が可能なグラウンドを保有しているだけでも恵まれているといえよう。

ただ、マンションなどが隣接しているだけに、さまざまな配慮はしなくてはいけない。園山蔵人監督は、大会ではいつも試合前にニュージーランドのラグビーチームのようなハカをやったり、さまざまなパフォーマンスを導入している。学校のグラウンドではそういう声は自粛して、極力声は抑えめにしながら静かに試合を行う。

「それでも、試合中の声はOKということにさせてもらいました」と苦笑しながらも、何とか試合ができることを喜んでいる。


坂戸西対王子総合

王子総合はユニホームの色が独特で「ゴールド」と呼んでいるのだが、高校野球ではあまり見かけない色合いだ。この日は曇っていたのだが、太陽に照らされたら綺麗に見えるのではないだろうか。

また、東京都では日曜日の13日から早くも公式戦となる1次ブロック予選が始まった。4月1日から本大会となる春季東京都大会が始まってしまうので、21日までにブロック代表を決めるのでスケジュールが大変だ。そんな諸事情も含みながらも、何はともあれ、今年も球春到来だ。「カキーン!」という打球音はやはり耳に心地よい。

■遠征試合は社会勉強も兼ねる

昨年に、文京から王子総合へ異動してきた市川幸一部長が、「文京時代から、何度も坂戸西とは試合していますが、いつもあっち(坂戸西)でやっていました。自分のところへ呼ぶのは初めてですね」と話すように、坂戸西は自校での試合の方がはるかに多い。

坂戸西は東武越生線沿いに学校があり、すぐ隣りにはふたつの野球場とソフトボール専用球場、サッカー場などがある東京国際大坂戸キャンパスがある。ここからもわかるように敷地は十分だ。外野は両翼100m以上あるので試合の時には柵を設置している。

この日は他部との関係でグラウンドが使用できず遠征となった。野中祐之監督はその状況を利用して、選手たちにはプチ東京見学も含めた電車を乗り継いでの遠征とした。野中監督自身もノックバットを袋に包んで一緒に来ていた。「ウチは学校の遠足が東京見物みたいなこともありますから、こういう機会も社会勉強ですよ」と、野球だけではない部分にも気を配っていた。

こうしてさまざまな環境の中で、さまざまなスタイル、形で取り組んでいくのも高校野球だ。
《手束仁》

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