大相撲初場所は1月23日に14日目が行われた。残り2日での逆転優勝に望みを託す前頭7枚目の豊ノ島は、関脇・嘉風をはたき込みで破った。しかし、土俵に倒れた際にヒザを痛め、千秋楽に不安を残す。
13日目に大関・琴奨菊を破り、1差で優勝争いに踏みとどまった豊ノ島。この日は立ち会いから嘉風と激しい突き合いを演じ、相手に上手を引かれたが最後は捨て身のはたき込みで2敗を死守した。
取り組み後には足を引きずる様子も見せた豊ノ島。ヒザの内側を痛めトレーナーを呼んだが、勝てば同期のライバル琴奨菊との優勝決定戦に臨める千秋楽に向け気合い十分。「自分はついていくだけ」と関脇・栃煌山との取り組みに一戦必勝の決意だ。
琴奨菊とともに日本出身力士10年ぶりの優勝がかかる豊ノ島に、「足の状態は大丈夫かな。千秋楽は親友との決定戦かもしれないし、万全の状態で上がってほしい」「豊ノ島、逆転優勝したらすごい」と期待のコメントが多数。
また、豊ノ島が勝利した直後に、琴奨菊が土俵へ上がったため、この日は豊ノ島から琴奨菊への力水が見られた。ふたりの姿に相撲ファンは、「琴奨菊に力水をつけたのが豊ノ島っていうのがいいよなー。ふたりとも勝ってよかった」「今日は琴奨菊への力水が豊ノ島っていうのが出来過ぎている。 本当に漫画みたいな展開」「小さいころから切磋琢磨してきた親友に見送られ、優勝争いを演じるとかライバル物の王道じゃないですか」「豊ノ島からの力水には涙が出てきました」など、目頭を熱くしていた。
《岩藤健》
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