VRで超知覚ラン、人間の視野を超えるパラレル・アイズの可能性 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

VRで超知覚ラン、人間の視野を超えるパラレル・アイズの可能性

イベント スポーツ
VRのヘッドマウントディスプレイを装着して走るパラレル・アイズ・リレー(スポーツ・ハッカソン/未来の山口の運動会、山口情報芸術センター(YCAM)、12月11~13日)
  • VRのヘッドマウントディスプレイを装着して走るパラレル・アイズ・リレー(スポーツ・ハッカソン/未来の山口の運動会、山口情報芸術センター(YCAM)、12月11~13日)
  • VRのヘッドマウントディスプレイを装着して走るパラレル・アイズ・リレー(スポーツ・ハッカソン/未来の山口の運動会、山口情報芸術センター(YCAM)、12月11~13日)
  • VR技術などを提供したソニーコンピュータサイエンス研究所(SonyCSL)研究員の笠原俊一氏(スポーツ・ハッカソン/未来の山口の運動会、山口情報芸術センター(YCAM)、12月11~13日)
  • VRのヘッドマウントディスプレイを装着して走るパラレル・アイズ・リレー(スポーツ・ハッカソン/未来の山口の運動会、山口情報芸術センター(YCAM)、12月11~13日)
  • 新しいスポーツのつくり方、楽しみ方を模索するワークショップ「スポーツ・ハッカソン~未来の山口の運動会」(12月11~13日、山口情報芸術センター)のようす
  • VRのヘッドマウントディスプレイを装着して走るパラレル・アイズ・リレー(スポーツ・ハッカソン/未来の山口の運動会、山口情報芸術センター(YCAM)、12月11~13日)
  • VRのヘッドマウントディスプレイを装着して走るパラレル・アイズ・リレー(スポーツ・ハッカソン/未来の山口の運動会、山口情報芸術センター(YCAM)、12月11~13日)
  • VRのヘッドマウントディスプレイを装着して走るパラレル・アイズ・リレー(スポーツ・ハッカソン/未来の山口の運動会、山口情報芸術センター(YCAM)、12月11~13日)
新しいスポーツのつくり方、楽しみ方を模索するワークショップ「スポーツ・ハッカソン 未来の山口の運動会」(12月11~13日、山口情報芸術センター)では、参加者がVR技術のひとつであるパラレル・アイズを使った“鬼ごっこ”やリレーに挑戦。「超知覚」の世界を初体験した。

スマートフォンが組み込まれたヘッドマウントディスプレイ(HMD)を通して見る視界には、裸眼で見つめる自分の視点(カメラ映像)に加え、他の参加者の視点映像も表示される。これが、VR(Virtual Reality、仮想現実)技術を応用したこのパラレル・アイズ(Parallel eyes)の世界だ。

今回、「未来の山口の運動会」で参加者が挑んだ「パラレル・アイズ・リレー」は、自分の視点+他走者3人の視点が4分割で表示されるHMDを装着してトラックを駆けるリレー競技で、「4人の視点にジャックインしながらリレーする」というものだ。

HMDを付けた走者は、まっすぐ走るだけでも難しいのに、さらに10秒に1回、その分割表示の位置にシャッフルがかかる。実際に走ってみると、自分の視線が分割表示のどのコマに映し出されているかをつかんだと思ったら、その位置が変わり、他人の視線を自分の視点と思い込んでしまい、コースを逸脱し、壁にぶつかってしまう。

このパラレル・アイズは、リレーに加え、“鬼ごっこ”にも試された。第5競技「パラレル・アイズ・ソリッド」は、その名から連想されるとおり、戦術諜報アクションゲーム「メタルギアソリッド」の“リアル鬼ごっこ版”といった雰囲気。HMDを着用した参加者たちは、年齢や性別に関係なく“同じ目線”“同じ視界”でゲームに夢中になった。

自分と自分以外の新しい関係性がもたらす近く拡張の可能性を感覚的に学べるというこのパラレル・アイズ。今回、このイベントに技術提供というかたちで参加したソニーコンピュータサイエンス研究所(SonyCSL)研究員の笠原俊一氏はこう説明する。

「このパラレル・アイズ・リレーは、フィジカルと認知的能力の掛け算によるスポーツともいえる。4人の視点をひとつの画面で見て、瞬時に判断して動いていく。これはもともと人間が持つ視野の能力を越えている。この『超知覚』という状態をつくりだして、新しいスポーツやエクササイズ、トレーニングを生み出すという試みのひとつだ。実際にリレーを見てみて、『これって戦術諜報アクションゲームがルーツかも』と感じる部分もある」(笠原氏)

《大野雅人》

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