前回のコラム:次なる愛車を求めて「スポーツバイクデモ」に
テレビ東京やテレビ大阪などで構成する実行委員会が主催し、そうそうたる顔ぶれが後援する「サイクルモード」に対し、スポーツバイクデモは全国34店と日本有数の規模を誇るとはいえ、スポーツサイクルショップのY's Road(ワイズロード)を展開するワイ・インターナショナルが主催します。
■来場者数は約7000人
会場の"格"や知名度だけでなく、雑誌などメディアへの露出でもサイクルモードが上回っていました。ところがスポーツバイクデモの来場者数は約7000人と、サイクルモードの1日当たり約1万人と比べ、決して引けを取りません。その特色について、両イベントの比較を交えて実行委員長を務めた松坂佳彦さんに聞いてみました。
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彩湖のルールとマナーについて語り合った「グッド・チャリズム宣言プロジェクト」
大きな違いは2点。まずは気に入った自転車が、その場で買えてしまうこと。それはそうですね、サイクルショップが主催しているわけですから。これは出展社にとっても意味があり、少なくともワイズロード各店の売り上げに、出展がどれほど貢献したのかをダイレクトに知ることができます。費用対効果に優れているせいか出展社数は78、出展ブランド数は134と、こちらも健闘しています。
■初心者向けレースイベントも開催
300チーム、2000人が参加するレースイベント「第5回ワイズカップ彩湖4時間エンデューロ」を併催している点も異なります。昨年からサイクルモードでもシクロクロスやクリテリウム、エンデューロを導入しましたが、こちらは参加のハードルは高く、その枠も限られます。
彩湖を周回するコースは高低差は少なく道幅も広いため、僕自身も別のエンデューロレースで走ったことがあるように、経験が乏しい人でも参加可能。このレースも初心者の登竜門と位置づけています。また、1チームを構成する人数が2人から10人までと幅広く、1人あたり2人で4000円、10人なら2000円で参加できる点も魅力です。
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コスプレイヤーたち
一方で彩湖を周回するコースでは事故も起きていて、当日も救急車が駆けつける事態がありました。他の利用者からの苦情も寄せられ、自転車の乗り入れができなくなる可能性も取り沙汰されています。このイベントでもルール順守や走行マナー向上を目指す「グッド・チャリズム宣言プロジェクト」の協力も仰ぐなど力を入れていましたが、初心者比率が高いがゆえの悩みどころといえましょう。
会場を巡っていると、いやでも目に入ってくるのがコスプレイヤーの姿です。その多くは人気アニメ『弱虫ペダル』の登場人物に扮したもので、ステージ上のアイドルとともに歌って踊るだけでなく、試乗、そしてエンデューロにも参加と、他の参加者ともどもこのイベントを満喫していました。松坂さんの話では、『コスプレイモード』という雑誌ともタイアップとのこと。サイクルイベントには欠かせない存在となりそうです。