今大会メキシコは野球連盟のトップが横領で告発されたことを受け、国内リーグが選手の派遣を断っていた。そのため大半がアメリカ出身のメキシコ系マイナーリーガー。メキシコ人は4人しかおらず、そのうちスタメンはソーサひとり。アメリカのBチームと言う声もあった。
だが唯一のメキシコ人ソーサは1次ラウンドから印象的な活躍を見せ、この準決勝でも先制ソロ本塁打を叩き込む。捕手としても投手陣を引っ張るなど攻守に見事な働きだった。
これで乗っていきたいメキシコ代表だったが、逆に一発を打たれたことでアメリカ打線に火がつく。四回裏に二死二塁からアダム・フレイザーが同点のタイムリー。二死一、二塁と変わった場面ではダン・ロールフィングが勝ち越しの2点タイムリー二塁打を放った。大きくリードしたアメリカは六回以降、メキシコを3安打に抑え勝利した。
アメリカの決勝進出に、「なんやかんやで、決勝まで行くアメリカさすが」「決勝はアメリカを応援したいけど、メジャーリーガー抜きで優勝したら『ちょろい』とか思われるんだろうな」と野球ファンは複雑なようだ。
21日の3位決定戦でメキシコと対戦することが決まった日本。ファンからは「世界野球3位決定戦日本vsメキシコだ! 頑張れよ、ニッポン!」「3位にはなってほしい」「相手はメキシコか!頑張れー!」と応援が多数寄せられている。
アメリカは4番を打つマット・マクブライドが今大会、打率5割超のハイアベレージ。そのほかの打者も長距離砲タイプは不在だが、ここぞという場面で確実な仕事をしてくる。1次ラウンドでは韓国を3-2で下したアメリカ。連勝で初代王者に輝くか。
大逆転勝利で勢いに乗る韓国と、メジャー予備軍アメリカとの決勝は21日19時、3位決定戦の日本対メキシコは13時プレイボール予定。
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— WBSC (@WBSC) 2015, 11月 20