ヤフオクドームで9月17日、ソフトバンク対西武戦が行われた。優勝を目前にした九回一死の場面で、ソフトバンクの内川聖一は外野守備に就きながら目に涙を浮かべていた。
今年は4番でキャプテン。ふたつの重責を担ってシーズンが始まったが、開幕から調子が上がらず打率は3割を切り続けた。ナイター後の疲れた夜でも深夜2時まで眠れなかった。それらを思い出し込み上げてくるものが抑えられなかった。
試合後のインタビューで工藤公康監督は、「辛いところを彼ひとりに背負い込んでもらった」とキャプテンの労を労った。
苦しんでようやくたどり着いたビールかけ。満面の笑みを浮かべながら内川は、「あとで思ったんですけど、(西武の)秋山くんがホームラン打ったら同点だったんですよね」と話し、無事に優勝が決まってくれたことを喜んだ。
この姿にファンからは、「キャプテンになって四番で勝って当たり前みたいなチームで、相当なプレッシャーがあったんだなと思う」「この経験は指導者になってからも活きると思う」「ホークス内川は最近調子上がってるから、 これから楽しみ!」「ソフトバンクはお金で補強してるから当たり前だって昨日まで思ってたけど、選手は選手でそれぞれ苦しかったんだろうなと内川の涙を見て思った」などの声が寄せられた。
《岩藤健》
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