【澤田裕のさいくるくるりん】スマートフォンやタブレットPCに、オフライン地図を活用する | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【澤田裕のさいくるくるりん】スマートフォンやタブレットPCに、オフライン地図を活用する

オピニオン コラム
自転車関連のイベントも行われる、埼玉県の彩湖・道満グリーンパーク周辺を表示
  • 自転車関連のイベントも行われる、埼玉県の彩湖・道満グリーンパーク周辺を表示
  • その中心部を拡大。地図上の青い線は読み込んだルートプラン
  • 検索で「飲食」「ホテル」「観光」といったカテゴリーを選ぶと、周辺の施設一覧が表示される
  • 「マップをダウンロード」には、大小関わらずさまざまな国が登録されている
  • 利用するタブレットPCのホルダーはスタンドとなり、三脚の雲台に取り付けることもできる
GPSの活用については、このコラムで何度か取り上げてきました。ただ、サイクリストの中には専用機ではなく、スマートフォンやタブレットPC(汎用機)をGPS代わりに使っている人も見かけます。そこで今回は、これらを利用する際に役立つ小ネタを紹介しましょう。

汎用機でGPSを利用する際には、オンラインで地図を表示している人がほとんどでしょう。地図のクオリティは専用機と同等。いえ、ウェブ上の地図は常にアップデートされ、その点は専用機を凌駕しています。

ただ、当然のことながら圏外であれば地図は表示できず、田舎道を走ることの多いサイクリングでの使用には不都合も生じます。たとえば関東の峠好きにはよく知られた、国道299号の志賀坂峠(トンネル)周辺。携帯各社のサービスエリアを確認すると、NTTドコモとソフトバンクは埼玉県側のほとんどをカバーしているものの、群馬県側は神流町で国道462号と合流するまでの区間の大半が圏外となります。auに至っては埼玉県側にも圏外が広がり、峠をはさんだ約15kmは通信できません。

たとえ圏内であっても常に地図を表示していれば、それだけ通信量がかさみます。いくらデータ定額プランに加入しているといっても上限はありますし、その上限自体も料金プランで変わりますから、オーバーした場合は追加料金が必要。つまり通信量は、少なければ少ないほどいいわけです。

先ほど「ウェブ上の地図は常にアップデートされ…」と述べましたが、時々刻々と移り変わる降雨や風向、気温といった天気に関する情報とは異なり、地図情報の更新頻度は限られます。ですから、わざわざオンラインにこだわる必要はありません。

そこでお勧めしたいのが、地図情報を前もってダウンロードすることで、オフラインでも使えるようにした地図アプリです。写真に示した「MAPS.ME」は見ての通り詳細な地図を表示でき、しかも公共交通機関や飲食店、宿泊施設といった主要スポットがあらかじめ登録されています。ルート探索機能まで有しており、これが無料とは驚きです。

さらに優れているのは、ダウンロードできる地図が日本国内に限らず、全世界に及んでいること。台湾での自転車旅行の様子を綴った当コラム(2015年1月1日公開)で「日本国内と異なり、GPS(ガーミン・エッジ705J)の画面には経路以外いっさい表示されません」と述べたのは、専用機に内蔵された地図が日本国内に限られたものだったからです。海外の地図が登録されたSDメモリに差し替えればいいものの、それは有料ですし、そもそも台湾の地図は日本の代理店での取り扱いがありません。このアプリならメニューにある「マップをダウンロード」を選ぶだけで、希望する国の詳細地図が簡単かつ無料で手に入ります。

kml形式のトラックログ読み込みにも対応していますから、あらかじめ作成したルートプランを地図上に表示することも可。気をつけなければならないのは、利用する汎用機にGPS機能があるかどうかを確認することぐらいでしょうか。たとえばiOSの場合、iPadのWi-FiモデルにはGPS機能がありません。これはiPod touchも同様。androidにも非搭載のモデルがあります。新規に購入する場合のチェックポイントとして、頭に入れておくといいでしょう。
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