鈴鹿サーキットで開催された8時間耐久レースでサプライズ走行を披露したハリウッドスターのキアヌ・リーブス。そのマシンがまた興味深い。
MotoGPをはじめとするモータースポーツファンとしても知られるとおり、バイクへの情熱は並大抵ではないよう。自身がプロデュースしたバイクをアメリカから持ち込んだのだ。
強さ、つながり、進むことを意味することからブランド名を『Arch Motorcycle』、モデル名を『KRGT-1』と命名。
エンジンは一見ハーレーダビッドソン純正のように見えるが、同じ空冷式V型2気筒2バルブの知る人ぞ知るチューンナップ版「S&S CYCLE」製で、排気量は2032ccにも及ぶというから、強力なビッグトルクをいとも簡単に発揮すると考えられる。
車体も細かい部分までこだわりを感じるハイスペックなパーツが惜しみなく組み込まれ、フロントフォークはオーリンズ製の43mm倒立式、リアショックはフルアジャスタブルのRACE TECHモノショック式。
ブレーキはISR製6ピストンキャリパーにフローティングディスクが組み込まれ、見た目だけでなく走りに対する熱意を感じる足回りだ。タイヤサイズは120/70ZR19、240/40R18となっている。
さらにカーボン製の前後フェンダーやLEDヘッドライトなど、軽量かつ高性能なパーツが盛りだくさん。
5USガロン(およそ19リッター)の容量を持つ「アルミ削り出し」の燃料タンクは、ニーグリップがしやすいよう膝が当たる部分がえぐられ、シートはソロでしか走れないスポーツタイプ。
このシルエットは、トラディショナルなヨーロピアンスポーツを感じさせるもので「レトロとモダンが融合したものを意識した」と本人が言う通りの内容となっている。
じつはこの「Arch Motorcycle KRGT-1」は、アメリカで7万8000ドル(およそ830万円)で買うことができる。受注生産による完全ハンドメイドで、「日本でも買えるようになるのですか?」という問いかけにキアヌ・リーブス本人は「そうなるといいね」と答えた。
ここ日本では見たことのない珍しいバイク。「キアヌ・リーブスが鈴鹿を走ったバイク」として、これを機に知名度が上がるかもしれない。
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《青木タカオ@レスポンス》