テニスの全英オープン男子シングルスが7月12日に行われ、第1シードのノバク・ジョコビッチが第2シードのロジャー・フェデラーを7-6、6-7、6-4、6-3で下し2年連続3度目の優勝を果たした。
2年連続同じ顔合わせとなった決勝戦。ここまでフェデラーは絶好調できており、準決勝でも第3シードのアンディ・マレーを破り勝ち上がってきた。一方のジョコビッチは1回戦からスコアでは相手を圧倒するものの、どこか淡々とプレーしてるような雰囲気で、4回戦のケビン・アンダーソンには敗退の瀬戸際まで追いやられてしまう。
原因は生涯グランドスラム達成を目指しながら、決勝でスタン・ワウリンカに敗れた全仏オープンにある。さすがのジョコビッチも気落ちして、しばらくは練習を再開できなかった。
しかし2セットダウンと追い込まれたところからアンダーソンに逆転で勝利し、続く準々決勝で2014年の全米覇者マリン・チリッチを破ると、準決勝のリシャール・ガスケもストレートで下し完全に自信を取り戻す。
決勝ではフェデラーの角度がついた厳しいショットに、それ以上の角度をつけ幾度も返し、苦し紛れのスライスを前に出て強打するなど最初から最後まで躍動した。フェデラーも第2セットの行き詰まる攻防をタイブレークの末12-10で取り見せ場は作ったが、ゲームが進むにつれジョコビッチの優位が鮮明になる。
グランドスラム9勝目、ウィンブルドン3度目の優勝を達成したジョコビッチ。次は全米オープンでグランドスラム年間3勝を目指す。
《岩藤健》
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