昨年9月以来の連勝で降格圏を脱出したドルトムントだが、チームを率いるユルゲン・クロップ監督は慎重な姿勢を崩さない。
「クロップ監督(以下敬称略):ハッピーになるのは構わない。問題は全員が安心しきっていることだ。その2つは大きく異なっている。気を抜いてしまうことになるからだ」
4-2で勝ったマインツ戦も、チームは2-1とリードした直後に失点し追いつかれ、終盤の2発でなんとか突き放した。不安定な戦いとなった要因に、クロップ監督は試合中に見えた気の緩みを挙げた。
「クロップ:マインツ戦で2点目を取った後に、3人の選手が空を見上げていた。冗談で言っているのではなく、彼らは『これで大丈夫だ』と考えているように思えた。だが試合が終わるまでは何も得ていない。もちろんプレッシャーは大きいので、そういう反応を理解することはできる。だが気を抜いた状態になったことでチームはコンパクトさを失い、マインツの反撃を許してしまった」
チャンピオンズリーグではベスト16に勝ち進んだドルトムント。だがブンデスリーガでは厳しい戦いが続く。CL出場圏内の4位シャルケまでは勝ち点12差。劇的な変化がない限りチャンピオンズリーグは難しいと思われるが、指揮官はシーズンの成績については現時点で考えないとした。
「クロップ:今の時点でシーズンの成績は考えたくない。どこへ辿り着くか分からないからだ。もちろん最近の2試合は良かった。私は非常に楽観的に考えているが、それでもコインの一面にしか過ぎない」
《岩藤健》
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