2015年2月に引退するカデル・エバンス(BMCレーシング)だが、現役最後のステージレースとなるツアー・ダウンアンダーでも総合優勝に意欲を見せている。
オーストラリア人として初めてロード世界選手権優勝、ツール・ド・フランス総合優勝の偉業を達成したエバンス。引退間近の37歳の今も「自分が出るすべてのレースには情熱を持っている。それがなかったら、もっと早くやめていたよ!」と、レースにかける熱い思いを持っている。
地元オーストラリアのダウンアンダーでは、2014年はサイモン・ゲランス(オリカ・グリーンエッジ)から1秒差で総合2位に終わった。それだけに、リーダージャージ獲得に向けて冷静にレースを分析している。
「大差でジャージを獲れれば最高の状況だろうけど、レースのキーとなる日は3日間ある。ウィランガヒル(第5ステージ)がその3番目だ。昨年はボーナスタイムが差を生むことになった。再びタイム差が接近するかどうかは、僕にはわからないよ」
ツアー・ダウンアンダー後の2月1日に行われる自らの名を冠したレース、カデル・エバンス・グレートオーシャン・ロードレースがエバンスの引退レースとなる。残された現役期間はわずかだ。
1月11日のオーストラリア選手権は11位に終わったエバンスだが、「国内選手権前は、『明日がナショナルチャンピオンジャージを獲る最後のチャンス』だと思っていた。もちろん、ときどき少し感傷的になるけど、僕はプロ自転車選手としてチャンスがあればつねに全力を尽くしてきた。もっといい結果を出せたかもという思いは0.1%ぐらいあるけど、そんなに多くはない。だから後悔を残してこのハイレベルの戦いを去るということではないんだ」と引退に未練はないと強調している。1月13日、大会の公式サイトを通じて語った。
そして、オーストラリアでの自転車人気の高まりも、エバンスにとってはうれしいことだ。
「少しは僕の成績のせいかもしれないけど、もちろんツアー・ダウンアンダーの仕事とアデレードの人たち、応援のためにアデレードに来てくれる人たちがこのレースの雰囲気を作っているんだ」
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