J1昇格を懸けたプレーオフ準決勝が11月30日ヤマハスタジアムで行われ、4位・磐田を6位・山形が破り、決勝に進出した。
磐田としては目前まで迫ったプレーオフ決勝を逃す、痛恨の失点となった。
前半山形に先制されるも、終了間際に追いつき1-1で折り返す。リーグ戦の成績で勝る磐田は、引き分けでも決勝にいける有利な立場。
対して山形は引き分けなら負けに等しい。1点を奪いにいくが磐田のディフェンス陣に阻まれ、時間だけが経過していく。
後半45分が過ぎ試合はアディショナルタイムへ。磐田のプレーオフ決勝進出は目前と思われた。コーナーキックを得た山形は、ゴールキーパーの山岸もエリア内まで上がり11人全員で勝ちにいく。
DF石川の蹴ったボールはニアで待つ山岸のもとへ。「コースを変えれば何かが起こるかもしれないと思った」と試合後に振り返ったとおり、山岸は頭で触りボールの軌道を変える。予想外のところから出てきた一撃に磐田の守備陣は反応できなかった。
山岸のヘディングは結果的に最高のシュートとなり、ボールがサイドネットに吸い込まれる。
山岸の公式戦初ゴールは、J1昇格の望みを繋ぐ劇的な1点となった。
前日の浦和戦に続き、2日連続で後半アディショナルタイムのゴールを見たファンは、「GK 山岸範宏、歴史に残る伝説の男だろ」「声が出ない劇的なゴールだった」「ああいうのがあるから一発勝負は難しい」など、驚きの声を挙げた。
このゴールでプレーオフを勝ち上がった山形は、12月7日にJ1昇格を懸け千葉と対戦する。千葉にはJ2対決となった26日の天皇杯準決勝でも勝っており、今日の勢いで2連勝を狙う。
《岩藤健》
page top