大相撲秋場所14日目は結びで注目の取り組みが行われた。31回目の優勝を狙う横綱・白鵬と、新入幕での優勝を狙う“怪物”逸ノ城が互いに1敗で直接対決を迎えた。
逸ノ城が優勝すれば、天皇賜杯制度が出来る遙か前。100年ぶりの新入幕力士による優勝となる。1横綱2大関を倒してきた怪物は、故郷モンゴルの先輩でもある白鵬に真っ向から挑んだ。
白鵬は体格で勝る逸ノ城相手にも正面で受け止め、右の相四つで組み合うと攻め急がず、冷静に相手を見ながら進める。逸ノ城は得意の上手を引こうとするが取らせず、逆に右の下手をガッチリ引いて寄りに出た。
最後は堪える逸ノ城を左の上手出し投げで土俵に転がした。
文字通り最後の砦となった白鵬には多くの相撲ファンから賞賛の声が寄せられた。
「勢いのある逸ノ城が勝つかと思ったけど、格が違った」
「白鵬はやっぱり強かった 」
「白鵬はさすが、横綱の貫禄」
しかし、逸ノ城の快進撃は、この秋場所を一層魅力的なものにしているのも確かだ。
千秋楽の取り組みで逸ノ城が勝ち、白鵬が敗れ再び2敗で並べば優勝決定戦にもつれ込むことになる。ファンの中にもその展開を期待する人は多いようだ。
《岩藤健》
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