山本幸平がMTBのW杯第2戦ベルギー大会で30位 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

山本幸平がMTBのW杯第2戦ベルギー大会で30位

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 MTBクロスカントリーの日本チャンピオン、山本幸平(ブリヂストン・アンカー)が5月2日にベルギーのハウファリゼで開催されたワールドカップ第2戦で30位になった。日本人は完走すら難しいとされていたワールドカップで30位になったことは評価される結果だ。以下は本人
  •  MTBクロスカントリーの日本チャンピオン、山本幸平(ブリヂストン・アンカー)が5月2日にベルギーのハウファリゼで開催されたワールドカップ第2戦で30位になった。日本人は完走すら難しいとされていたワールドカップで30位になったことは評価される結果だ。以下は本人
 MTBクロスカントリーの日本チャンピオン、山本幸平(ブリヂストン・アンカー)が5月2日にベルギーのハウファリゼで開催されたワールドカップ第2戦で30位になった。日本人は完走すら難しいとされていたワールドカップで30位になったことは評価される結果だ。以下は本人のレポート。

 ワールドカップ第2戦。先週には開幕戦がイギリスで行われ、そのままベルギーに移動をして、このレースのために調整をしていた。ゆっくりとしたストレスのない生活を過ごすことの重要性を感じつつ、レース当日を迎えた。疲れは抜けていて、やる気もバッチリ。コンディションは上がっているのを感じていたし、自分を信じて、自信を持ってスタートラインにいた。

 天候は雨が降ったりやんだり。レースはスタートループ+5周回。コース内容は昨年とはガラリと変わり、長い登りはないものの、斜度が急で身体をうまく使わないと登れない登り区間が2カ所に設けられていた。雨の影響でコースコンディションも荒れて、滑りやすい状況だった。
 スタートは反応もよく、冷静にスタート。トラブルを避けるために、流れに乗ってからの加速。今回はうまくいった・スタートループの初めは、斜度20%の登りが500mくらいあり、ここで前に行かないとうもれてしまうので、全開でもがいて前へ進んだ。
 今までにないくらいの乳酸が身体全体を包み込んでいる。吐きそうなくらいだが、ここで前に行かないとという気持ちがわき出て、ボクの愛車アンカーXHM9 RSを進ませることができた。
 下り区間に入ると予想よりも路面が滑る。前では転倒しているが、冷静に避けてレースを進ませられている。ここでは先週3位のバリーや、優勝したエルミダも一緒に走っていた。
 いい位置で走れているのは少し分かっていたし、うまく走ることができてはいるが、パワフルさが足りない。集団で走るのがうまくいかない感じで、少し一人走行をすることになる。前の方を走っているので、混雑している感じはない。スムーズにレースは進む。昨年の世界チャンピオンが後ろから上がってきた。冷静で速い。後ろに着いていけば…って思うが、着いていけない。

 スタートループが終わり、周回コースへ突入。まだまだ、ここから。今追い込まないで、いつ追い込むの?と自分に言い聞かせて、重いギアを踏み倒し、愛車を進ませる。第一フィードゾーンを通過するときに、コーチが結構いい感じって言っていた。
 この時点では、順位は分からない状況だった。でも、順位とかではなくレースを走ることがボクの仕事。このワールドカップで走り、ボクの全力を出し切ることが重要なのである。
 しかし弱い自分が出ているのを感じた。今まででは感じ取ることすらできなかった、この感情がレース中とレース後に感じ取れている。世界のトップになろうと思うとたくさんの経験をしていかなければならない、タフなメンタル。豊かな感情性。優しさ。厳しさ。レースは人生だよね。本当に器の大きな人間でないと勝つことはできないと感じた。

 周回を重ねていくと、前方からはトラブルや疲労で減速してくる選手がいる。
ボクは順調に進む。レース中盤、30番台を走っていると伝えられていた。前を見ると、たくさんのライダーが見えている。「追いつきたい」と思うが、パワーがあふれてこない。悔しい。

 会場では、「アジアチャンピオンのコーヘイ・ヤマモト」とアナウンスが聞こえてくる。アジアから唯一参加のボク。アジア人、そして日本人の代表として走れている誇りを感じた。観戦している人からも、たくさんの応援を受けて走ることができている。この場で走る重要性を肌で感じ取れている。休むことはしていないが、もっともっと追い込めるよね。と今振り返っている。

 レースはラスト2周へ入る。何とか前に前にという気持ちを表現しなくては。とペースを上げていく。ラスト周回へ。持っている力を出すこと。バイクトラブルが出ていたが、「あと約10分追い込めばいいだけ」と言い聞かせて走る。数名見えている。最後の最後まで追い込んでゴールラインを通過した。

 結果は初めて30位でゴール。順位がようやく形となって出た瞬間だった。うれしさもあるが、今は冷静な気持ちでもある。走りのスタイルを変えていかなければ世界とは競り合えない。しかし、ボクの持っているスタイルも、通用している部分があるってことも分かった。
 この場で走れていることに感謝したいのと、感じていることをもっとたくさんの人に伝えていかなければって思う。こんなに面白い競技があるのだから。マウンテンバイクの素晴らしさを多くの方々に知ってもらうために、ボクは世界一を目指して走ります。
《編集部》

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