
ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手が10日(日本時間11日)、敵地でのロイヤルズ戦に「3番DH」で先発出場し、初回に24号2ランを放った。ドジャースの大谷翔平投手が23本で足踏みを続ける中、両リーグトップに立つマリナーズのカル・ローリー捕手に2本差に迫った。試合は10-2でヤンキースが快勝した。
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■今季メジャーで3番目の飛距離
ジャッジは初回の第1打席、相手左腕ノア・キャメロン投手の速球を完璧に捉えた。打球はあっという間に左翼席へ着弾。速度117.9マイル(約189.7キロ)、飛距離469フィート(約143.0メートル)を記録した24号2ランは、打った瞬間に本塁打と分かる一発だった。
今季のメジャー最長弾は、エンゼルスのマイク・トラウト外野手が4月に放った484フィート(約147.5メートル)で、2位は同じくエンゼルスのローガン・オホッピー捕手が5月に記録した470フィート(約143.3メートル)。ジャッジが打った24号は、この2本に続く今季3位の飛距離となった。
チームを勢いに乗せたジャッジは試合後、2戦連発の24号について「(初回に)2点を先制できたことが何よりうれしい」と淡々とコメント。さらに「自身の特大アーチを振り返る時間はあったか」と記者から問われると、「そんな時間はないよ。すぐ次に集中しないと。何かをやり遂げたら、その瞬間は少し楽しむけど、すぐに次のプレーに切り替えるんだ」とし、自身のアプローチについて改めて説明した。
■指揮官「爆発的でもない」
ジャッジがいつも通り冷静に話す一方、指揮官であるアーロン・ブーン監督は冗舌だった。「しっかりジャンプして、(打球の行方が)よく見えるポジションを取ったよ。でも、あの本塁打は何と言うか、“あっという間に消え去った”という感じだったね」と笑顔を見せた。
続けて、同監督は「ここからさらに調子を上げて行っても全然驚かない。彼の一番すごいところは、“普通にいいプレーをしている”だけのように見えることなんだ。今のところ“爆発的”という感じでもない。そこが驚きなんだよ。淡々と安打を放ち、自分のやるべきことをやっている。でも、正直なところ、我々は本当に火がつく瞬間を今か今かと待っているんだ。そうなったら、本当に恐ろしいことになるよね」と説明。その上で「彼はもはやこのリーグには収まり切れない。誰かメジャーに昇格させてやれよって言いたくなるね」とジョーク交じりに、異次元ぶりを訴えた。
この日は1本塁打を含む5打数2安打3打点だったジャッジ。打率.396はメジャー全体トップで、24本塁打は同2位、58打点はア・リーグの2位となっている。
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