
怪物右腕ポール・スキーンズ投手(パイレーツ)が報われない。今季サイ・ヤング賞候補の最有力と名高い剛腕が、どれだけ好投しても白星に結びつかない登板が続いている。
スキーンズは8日(日本時間9日)、本拠地PNCパークでのフィリーズ戦に先発。8回途中まで97球を投げて、2安打7奪三振1四球1失点。自責点0で圧巻のパフォーマンスを見せたが、打線の援護なく勝利はお預けに。今季は14先発でナ・リーグ2位の防御率1.88を記録するも、4勝6敗に留まっている。米複数メディアがスキーンズの成績を取り上げた。
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■新たな“怪記録”誕生の可能性も……
スキーンズはこの試合エラー絡みで1点を失うも、8回途中まで強豪フィリーズ打線をわずか2安打に抑える快投を演じた。今季は14先発で両リーグトップの91イニングに投球。防御率1.88、92奪三振、WHIP0.84、被打率.173と非の打ち所がない成績を残しているものの、勝利数はわずかに4つ。6敗を喫して負け越している状態だ。
MLB公式によると、自責点が公式記録になった1913年以降では、開幕14先発で90イニングと90奪三振以上を記録し、防御率2.00未満だった投手はスキーンズが史上44人目になるとのこと。一方で、勝率5割以下はただひとり。援護の少なさが際立っていることが明らかになった。
今季パイレーツのチーム打率は、メジャー30球団中26位の.230と振るわず。打点はロッキーズに次ぐワースト2位の209に留まっており、スキーンズの白星が伸びないのも頷ける。かつて、ジェイコブ・デグロム投手(現レンジャーズ)が、10勝9敗、防御率1.70でサイ・ヤング賞に輝いた前例があり、新たな怪記録誕生に立ち会えるかもしれない。
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