
レッドソックス打線の主軸、ラファエル・デバース内野手の発言が波紋を広げている。昨季まで正三塁手を務めながら、今季はチーム事情でDHに専念。それが今度は一塁手へのコンバートを打診されたため、これを拒否。その際にフロント批判とも取れる発言をしていた。ただ、同情を寄せるファンは少なく、トレードを要求する声が高まっている。
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■コンバート拒否「納得いかない」
発端は正一塁手を務めるトリスタン・カサス内野手の離脱。2日(日本時間3日)のツインズ戦で左膝を負傷し、今季の全休が決まった。
この緊急事態を受けて、チームは今季からフルタイムDHとなっているデバースに対し、一塁の守備に就くよう打診。しかし、デバースはこれを拒否し、DH続行を希望した。
その理由について、デバースは「春季キャンプの時、首脳陣から話があった。『グローブはしまっておけ。他のポジションはやらなくていい。DHだけやってくれ』と言われたんだ。だから、今になって別のポジションをやれと言われるのは、正直納得がいかない」と明かした。
さらに「GMと話したけど、彼が自分のことをどう思っているのかよく分からない。彼も野球をやっていた人間だから、ポジションを変えるのが簡単じゃないってことくらい分かっていてほしいんだけどね。自分はもちろん野球選手だけど、だからといって、すべてのポジションを守れというのは無理があるよ」と話し、皮肉交じりにフロント批判とも取れるコメントを続けた。
今季レッドソックスは、メジャーを代表する三塁手アレックス・ブレグマン内野手を獲得。そのため、昨季まで三塁を守っていたデバースは押し出される形でDH専念となった。しかし、春季キャンプ中には三塁手への未練を公言するなど、フロントとの間には火種がくすぶっていた。そんな中、今回のコンバート打診で怒りがこみ上げた形だ。
■憶測広がるメ軍三塁手の先発落ち
しかし、現時点でファンからの同情は少ない。スター選手にそぐわない言動と見なされ、SNSでは「パイレーツにトレードすべきだ」「デバースにはもうウンザリ。ホワイトソックスに出して」と放出を求める声が噴出している。
そんな中、トレードによる移籍先として脚光を浴びているのがメッツ。というのも、レギュラー三塁手のマーク・ビエントス内野手がここに来て2試合連続でスタメン落ち。カルロス・メンドーサ監督は、先発から外した理由として相手投手との相性を挙げたが、メッツファンは「ビエントスをレッドソックスへ送り、代わりにデバースを獲得する布石か」と色めき立った。
SNS上では「メッツはデバースをトレードで獲得すべきだ。彼をピート・アロンソ内野手の後ろに配置すれば、メジャーで最高の打線になる」「メッツはボストンに連絡して、デバース獲得のために何らかの策を講じるべきだ」「デバースはビエントス+若手有望株との交換で移籍するだろう」など歓迎コメントであふれた。
すでにMLB専門番組でキャスターを務めるクリス・ローズ氏らも「レッドソックスはデバースをトレードで放出する」と予想。コメントが引き金となり、まさかの移籍劇に発展する可能性が出てきた。
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