開発されたタイヤは2種あります。1つ目がたくさんの穴が開いているタイプで、「Ever Tire(エバー・タイヤ)」というもの。このように、無数の穴が開いていて、中は空洞になっています。

このタイヤは、米国で特許を取得した特殊複合ポリマー樹脂で作られているそう。一般的なタイヤと比較して樹脂の部分が厚くなっており、少々重いことがデメリットとして挙げられるようですが、パンクの心配がないというメリットに勝るものはないですね。

ちなみに、樹脂の劣化により走行距離は8,000km程度とのこと。
そして、もう1つのタイヤが「Nexo(ネクソ)」と呼ばれるもの。このタイヤの内部には、高分子発泡樹脂が詰められているそうで、釘などが刺さっても抜けば問題がないようです。

仮にこんな状態になれば、このタイヤは終わり。となるところですが…。
タイヤの中に詰められている高分子発泡樹脂。

こちらのタイヤは路面との摩擦が約15%程度増加し、ペダルが少々重くなるそうです。ちなみに、重さは一般的なタイヤと比較してもほとんど変わらないとのこと。前述した「Ever Tire(エバー・タイヤ)」は少々タイヤの重さがあるというデメリットがありましたが、そのあたりは個々により、見た目の好みや感覚で選ぶことができますね。

この2種のタイヤは、製品化を実現するべくクラウドファンディングのサイト「Kickstarter」で出資者を募っていますが、その機能性の魅力から既に多くの資金が集まり、目標額を超えているそうです。
これらのタイヤを開発したのは、アメリカ・ユタ州に住む自転車好きの3人。子供の頃から自転車が好きで乗り回していたという3人は、ともに自転車店を始めたそうです。自転車を乗る上で、最もわずらわしいパンクや空気入れという問題に真正面から向かい合い、2種のタイヤの開発に至ったといいます。