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ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手は7月29日(日本時間30日)、本拠地で行われたレイズ戦で2本塁打を放ち40本にリーチをかけるシーズン39本塁打に到達。ナ・リーグで本塁打トップのドジャースの大谷翔平投手に7本リードとなった。
大谷のドジャース移籍で、リーグが異なり直接的なタイトル争いではなくなったが、ハイペースで本塁打を量産する2人がどこまで記録を伸ばすのかは注目の的だ。
本記事では公式データにおける「新指標」を参考に、規格外のアーチでファンの度肝を抜く両者の凄みを深堀りしたい。
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■MLBの新指標でスイングが丸裸に
5月12日(同13日)から、MLBの公式データサイト「Baseball Savant」に新たな指標「バット・トラッキング」が公開されている。MLBのトラッキングシステムである「スタットキャスト」で、スイングの軌道や速度を直接追跡し、スイングスピードにフォーカスしたこの指標から、2人のホームランアーティストの驚愕のスイングがデータからも見えてくる。
まずはスイングスピード。MLBの平均は72マイル(約115.9キロ)だが、75マイル(約120.7キロ)以上の「ファストスイング率」では、ジャッジが73.4%でMLB4位、大谷は59.7%で同10位と、平均スイングスピードではジャッジが勝る。ちなみにトップはヤンキースのジャンカルロ・スタントン外野手が98.4%と断トツの速さを記録している。
さらに、バットスピードと投球の球速から求められる打球速度の理論上の最大値に対して、実際の打球速度がどれほど近かったかを示す指標が「スクエアアップ率」。この「スクエアアップ率」はアベレージヒッターの数値が高く、トップは2年連続首位打者のルイス・アラエス内野手(パドレス)が47.2%だ。
バットのヘッドから約6インチ(約15.2センチ)の「スイートスポット」と呼ばれるバットの芯付近にどれだけ当てたかのコンタクト率では、大谷が38.4%(同25位)に対し、ジャッジは36.1%(同53位)と大谷に軍配。
より速いスイングスピードでどれだけスクエアアップできたかを示す「ブラスト率」では、トップがジャッジの27.1%、同2位はスタントンの26.%、同3位は大谷の25.2%と、ここでもジャッジが大谷を上回った。
ジャッジのホームラン数は58本ペース、大谷も48本ペースと量産しているが、こうした数値での特長を知ることで打席の見方も変わってくる。MLBのトップクラスのスイングスピードで、高いコンタクト率から放たれる特大のアーチ。後半戦もこの2人のホームランアーティストからは目が離せない。
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