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ドジャースと正式契約を結んだ大谷翔平投手が14日(日本時間15日)、本拠地ドジャースタジアムで入団会見に臨んだ。真新しいユニフォーム姿で来季への意気込みや古巣への思いを語ると、会見後はマウンドや打席に立って写真撮影などを行った。
来季は打者専念となるが、大谷が再び目指すのは“二刀流”でのプレーに他ならない。強豪チーム移籍で投手タイトル獲得も視野に入れてくるだろう。
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■ドジャース移籍で強力な援護が後押し
今季ナ・リーグ西地区を制したドジャースは、リーグ屈指の強力打線と安定した投手力を誇る。チーム打率.257は全30球団中7位、249本塁打と出塁率.340、644四球はいずれも全体2位。得点圏打率.276の打線は、要所で的確に得点を挙げていく。
米データサイト『Baseball Reference』によると、今季ドジャースの1試合平均得点5.59はブレーブスに次いでメジャー全体2位。エンゼルスの4.56と比べ1点以上も多く、先発投手に勝ち星がつきやすい。投手のセーブ成功率72%は、リリーフ投手だけで37敗したエンゼルスの60%とは圧倒的な開きがある。
ドジャースは、今季チーム最多の68試合に登板し、防御率1.20と抜群の安定感を誇ったブルスダー・グラテロル投手、クローザーを務めたエヴァン・フィリップス投手らブルペンが安定。先発陣には不安を残すが、14日(同15日)には今季レイズで10勝を挙げたエース右腕タイラー・グラスノー投手をトレードで補強。ポスティングシステムでメジャー移籍を目指す、山本由伸投手獲得にも積極的に動くなど着々と準備を進めている。
大谷は来季打者のみでのプレーとなるが、本格的にローテーションに復帰すれば強力な援護が後押ししてくれる。投手として初のタイトル、二刀流でのサイヤング賞を目指すにも最高の環境に移籍したと言えるだろう。
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文●有賀博之(SPREAD編集部)