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歴代最小平均ストローク「69.4322」や2年連続賞金2億超えの年間女王など、今年の山下美夢有には死角がなかった。
スタッツを見ると全32項目のうち、18項目で1位を獲得。各スタッツのなかで二桁順位となったのは、ドライビングディスタンス、サンドセーブ率、イーグル数、4thラウンド平均ストロークのみという、もはや飛距離以外全てが武器と言わんばかりの結果を残した。
国内で圧巻の強さを見せ続けた山下だが、本当に飛距離以外の弱点はなかったのだろうか……
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■上位に行けない時はパットが今ひとつ
今季の山下は32試合に出場し、5勝、トップ10入り20回、棄権1回、予選落ちなしと、出場すれば半数以上は優勝争いに絡んでいた。安定感抜群の山下だが、20位以下で終えた8試合の内容をみると、パットが今ひとつな場面が見受けられる。
例えば11月10日から12日にかけて行われた伊藤園レディスゴルフトーナメントでは、3日間を通して平均パット数が32.00。最終日の2番パー3では1オン4パットという“らしくない”プレーを見せていた。
他の7試合でもパーオンに成功するも3パットでボギーという場面が見られ、中でも日本女子オープンの2日目では、後半の出だし1番でバーディを決めるも、直後の2番で2オン3パットのボギー。その後も悪い流れが続き第2ラウンドを4オーバーとした。
今季山下が記録した3パットは43回。そのうち19回は20位以下で終えた8試合で発生している。また面白いデータとして、調子の上がらなかった8試合の平均パット数(ラウンド当たり)の平均値は30.32。今季28.7368を記録した平均パット数と比較すると、1.5832もの差が出ている。
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山下美夢有、今季20位以下の大会結果
ショットの調子によって左右されることもあるが、このデータを見る限りパットの良し悪しがそのまま結果に繋がっていると見て良さそうだ。
ツアーメンバーの中でも非常に安定感のあるパッティングを続ける山下。もしこういった“もったいないパット”を少しでも減らせれば、さらに上のステージで戦うことができるかもしれない。
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(G.Tsukamoto/SPREAD編集部)