【MLB】千賀滉大を支えた「世界最高峰の2球種」 新人王逃すも投球指標はメジャートップクラス | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【MLB】千賀滉大を支えた「世界最高峰の2球種」 新人王逃すも投球指標はメジャートップクラス

新着 ビジネス
【MLB】千賀滉大を支えた「世界最高峰の2球種」 新人王逃すも投球指標はメジャートップクラス
  • 【MLB】千賀滉大を支えた「世界最高峰の2球種」 新人王逃すも投球指標はメジャートップクラス

MLBは13日(日本時間14日)、全米野球記者協会(BBWAA)選出の今季新人王を発表。

最終候補入りしていたニューヨーク・メッツ千賀滉大投手は、ナ・リーグ最優秀新人部門で惜しくも2位に。アリゾナ・ダイヤモンドバックスコービン・キャロル外野手が、1位票を全て集めて満票で選出された。

◆【実際の動画】「落差122センチ」千賀滉大の“えげつない”ゴーストフォークをプレーバック!MLB公式も興奮、キャリア最多タイの12奪三振ショー

■フォークボールの指標を上回る、千賀のカットボール

千賀は今季29試合に先発、166回1/3を投げ12勝7敗、防御率2.98。202奪三振の堂々たる成績でメジャー1年目を終えた。

代名詞の決め球フォークボールは海を渡っても健在で、被打率.110、打者スイング時の空振り率は59.5%にまで達し、202奪三振のうち110個を占め、被弾もわずか1本と最後までメジャーの猛者たちを牛耳った。

一方で、今季の四球率11.1%はMLB全体で下位15%とコントロールに苦慮した側面も。打者の警戒が強まりフォークボールを見送られ、不利なカウントでフォーシームを狙われた。悪循環を断ち切るカギとなったのが、投球の24.8%を占めたカットボールだ。

MLB公式『Baseball Savant』のデータによると、千賀のカットボールは、球種別のRunValue(ランバリュー)でミルウォーキー・ブルワーズコービン・バーンズ投手に次ぐ、メジャー全体2位の「+17」を計測。RunValueとは、カウント・走者状況などを元に得点期待値がどれだけ変動したかを示すもの。端的に言えば、投手の場合は数値が大きいほど「失点を抑止した」球種であると捉えていい。

このRunValueにおいて、千賀のカットボールは自身の決め球フォークボールの「+11」を上回った。不利なカウントでのフォーシーム狙いを逆手にとり、カットボールでファールを打たせてカウントを整える。メジャー1年目の活躍は“第2の変化球”抜きには語れないだろう。

メジャー最高年俸を誇るジャスティン・バーランダーマックス・シャーザーが抜け、シーズン後半はエースとしても大活躍。来季は山本由伸ら、新たに海を渡る日本選手たちの道しるべとなる躍進に期待したい。

◆【実際の動画】千賀滉大、吉田正尚との初対決をプレーバック!“世界最高峰”の指標を誇るカットボールで遊ゴロに

◆千賀滉大、新人王逃すも地元メディアから称賛の声「センガのメジャー移籍は、完全な成功だ」「球界最高の投手の一人」

◆「卑怯な武器にもみえた!」新人王2位の千賀滉大の“お化けフォーク”を米解説者がべた褒め!「彼は全てを兼ね備えている」

文●有賀博之(SPREAD編集部)

《SPREAD》
page top