過去には石川遼の初優勝を決めたウォーターショットも…名場面が生まれるABCゴルフ倶楽部の18番 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

過去には石川遼の初優勝を決めたウォーターショットも…名場面が生まれるABCゴルフ倶楽部の18番

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過去には石川遼の初優勝を決めたウォーターショットも…名場面が生まれるABCゴルフ倶楽部の18番
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男子ゴルフツアー第22戦「マイナビABCチャンピオンシップ」は、11月2日から兵庫県のABCゴルフ倶楽部(7,217ヤード、パー72)で開幕する。

前身のABCチャンピオンシップからマイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメントとして行われるようになり今年で15回目。シーズンのなかでも一番速いと言われるグリーンや、数々のドラマを生んだ18番の池超えパー5など、例年最終日まで優勝者がわからない大会だ。

特に18番は毎年のように名勝負が繰り広げられており、目が離せないポイントとなっている。

◆【実際の映像】石川遼、初優勝の瞬間。約1万3千人のギャラリーが湧いたスーパーショットをもう一度

■堀川未来夢がみせた完璧なアプローチ

昨年のマイナビABCでは、堀川未来夢が徹底したコースマネジメントとショット力をみせた。

最終日、首位の稲森佑貴を1打差で追う展開となった堀川は、前半だけで4つスコアを伸ばし、単独首位で後半へ。11番でボギーを叩き、13番時点では出水田大二郎と河本力に追いつかれたものの、15番パー5でバーディを決め再び首位へ。

1打差リードで迎えた最終18番。ここで堀川はティーショットでスプーンを抜き、得意のスティンガーショットで狭いフェアウェイを捉えることに成功。堀川はパーで上がれば優勝という状況であったが、左のフェアウェイに刻むのではなく7番ウッドを手に持ち、リスクの高い池超え2オンを選択した。勝負の2打目、堀川の打球はグリーンに着弾したものの奥のラフへ転がり、難しいアプローチが残った。

超高速グリーン且つ池に向かって下り、さらにこの日はグリーンエッジから5ヤードの位置にピンが設置されており、少しでもオーバーしたら池に入るという状況だった。

堀川の放ったアプローチは、きれいな放物線を描きあと少しでカップインというスーパーショット。その後バーディパットをど真ん中から沈め、シーズン2勝目。昨年のリベンジを果たした。

■プレーオフで見せた木下裕太の男泣き

2018年の18番でもドラマは起きた。

最終日、首位タイでスタートした木下裕太は、2番でボギーが先行するも4番から3連続バーディを決めるなどで、前半2つスコアを伸ばすことに成功。後半でも14番でボギーが先行したが、続く15、16番を連続バーディでスコアを伸ばし、運命の18番へ。

18番では猛追していた川村昌弘がバーディを沈め、首位の木下を捉えた。木下はこれから打つ1メートル50センチのバーディパットを沈めれば優勝という状況だったが、このバーディパットを外してしまい、勝負の行方は木下と川村の2人によるプレーオフへ。

18番で行われたプレーオフ1ホール目、木下と川村のティーショットはともにフェアウェイを捉え、2人の勝負は2オン狙いのセカンドショットに委ねられた。

木下のセカンドは残り206ヤード。4番アイアンで放たれた打球はピンから約5メートルほどにビタ止まり。一方で川村も2オンに成功したものの、10メートル以上の長いイーグルパットを残した。

先に打った川村のイーグルパットは惜しくも外れバーディ。木下は先ほどと同じくこのパットを決めれば優勝という状況だったが、このときはど真ん中からパットを沈め、グリーン上で膝から崩れ落ちて男泣きをみせた。死闘を演じた川村からも称賛を受け、プロ11年目にして初優勝を飾った。

■奇跡のウォーターショットで初優勝

マイナビABCでもっとも印象的なのは、2008年の石川遼初優勝の瞬間だろう。

最終日、首位の深堀圭一郎を3打差で追う石川は、前半からスコアを伸ばし、16番で逆転に成功。深堀に2打差をつけて迎えた18番、石川に最大の試練がおとずれる。

石川はティーショットを左のラフに入れ、セカンドではグリーンを狙いづらい状況に。それでも果敢に2オンを狙った石川だったが、セカンドショットは無情にもグリーンに届かず、手前の池へ転がり落ちてしまう。一方で深堀は安全策で3オンに成功。石川のショット次第では逆転も可能な状況となった。

石川のボールは池に入っていたものの、深く沈んでいるわけではなく、ドロップせずとも打てる状態であった。非常に難しいアプローチとなるが、石川は迷わずウォーターショットを選択。約1万3千人のギャラリーが見守る中、石川の放った打球は水しぶきを上げながらピン方向へと転がり、プロ初優勝を決定づけたスーパーショットとなった。

石川のウォーターショットをはじめ、数々の名シーンを生んだABCゴルフ倶楽部の18番。今年の18番ではどんなドラマが生まれるのか。

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(G.Tsukamoto/SPREAD編集部)

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