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ニューヨークの放送局『SNY』は24日(日本時間25日)、今季DHで苦戦したニューヨーク・メッツに対して、フリーエージェント(FA)となる大谷翔平の獲得を促した。右肘手術の影響で来季はマウンドに上がれず、DHに専念することが決定的な二刀流。新天地候補のひとつに挙げられるチームの補強ポイントとマッチするようだ。
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■DH不振が苦戦の一因
今季のメッツは当初、昨季トレードで加わったダリン・ラフ(現ミルウォーキー・ブルワーズ)にチャンスを与え、春のキャンプなどではDHとして積極起用してきた。しかし、まったく調子が上がらず、4月には自由契約になってしまった。
結局、今季多くの試合でDHを務めたのはダニエル・ボーゲルバック。しかし、30歳の左打者も打率.233、13本塁打、48打点と低調。特に左投手相手には15打数0安打と手も足も出なかった。
そのため、DHも大きな補強ポイントとなっている。現時点の顔ぶれでDH候補を探せば、シーズン終盤に出場機会を増やしたマーク・ビエントスや左打者D.J.スチュワートらの名前が挙がるが、「レギュラーDHとして信頼することは不可能」(SNY)という状況になっている。
■争奪戦への参加は確実
そこで浮上してきたのが、今オフでの補強。もちろん、トップターゲットは大谷ということになる。『SNY』は「オオタニと契約すればDH論争は終わりを告げ、10年近くは安泰。メッツは世界最高の選手を手に入れることになる」と加入を期待した。
さらに同メディアは「メッツがオオタニ獲得に乗り出すのは確実」とした上で、「ロサンゼルス・ドジャースやサンフランシスコ・ジャイアンツも狙うはず。そして、現所属のロサンゼルス・エンゼルスも再契約を試みるだろう」と分析した。
ただ、大谷への期待感はDHでの活躍にとどまらず、その先にある投手としての復活を見据えてのもの。同メディアは「右肘を2回手術したことで状況は複雑化している。2025年には投げられると言われているが、エリート投手に戻れる保証はない」と獲得にはリスクも内包する点を指摘した。
もし、大谷を逃した場合、次善のDH候補としてJ.D.マルティネス(ドジャース)やテオスカー・ヘルナンデス(シアトル・マリナーズ)、リース・ホスキンス(フィラデルフィア・フィリーズ)らが有力視されている。
同日にはスポーツ専門局『ESPN』のジェフ・パッサン記者も「オオタニ争奪戦のど真ん中にはメッツがいる」と報じ、話題になった。
また、メッツは山本由伸(オリックス・バファローズ)に対する関心も高いと伝えられており、今オフの移籍市場は大谷と山本の日本選手2人が中心になりそうだ。
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文●SPREAD編集部