【MLB】202奪三振の千賀滉大、魔球ゴーストフォークを“超えた”第2の変化球が示す最高峰の「+15」 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【MLB】202奪三振の千賀滉大、魔球ゴーストフォークを“超えた”第2の変化球が示す最高峰の「+15」

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【MLB】202奪三振の千賀滉大、魔球ゴーストフォークを“超えた”第2の変化球が示す最高峰の「+15」
  • 【MLB】202奪三振の千賀滉大、魔球ゴーストフォークを“超えた”第2の変化球が示す最高峰の「+15」

ニューヨーク・メッツ千賀滉大が27日(日本時間28日)、本拠地でのマイアミ・マーリンズ戦ダブルヘッダー第2試合に先発。

5回を96球3安打2失点8奪三振の好投。勝ち星こそつかなかったものの、シーズン200奪三振をマークした。日本選手のデビュー年では、野茂英雄、松坂大輔、ダルビッシュ有に続いて4人目の記録。今季は29試合に先発し、12勝7敗、防御率2.98。規定投球回にも到達し、202奪三振。堂々たる成績でメジャー1年目のシーズンを締めくくった。

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■球種別「RunValue」で全体2位のカットボール

千賀の代名詞と言えるのは、決め球フォークボール。海を渡っても威力は健在で、被打率.108、Whiff%(打者スイング時の空振り率)59.7%と猛威を振るい、最後までメジャーの猛者たちを牛耳った。

一方で、打者の警戒が高まりフォークを見送られるケースも増えた。今季の四球率11%はMLB下位11%で、コントロールに苦慮した側面も見られる。ボールが先行するとフォークが投げづらくなり、不利なカウントでフォーシームを狙われた。今季被弾した17本塁打のうち、8本がフォーシームによるもの。

しかし、この“悪循環”を断ち切るカギになったのが、投球の25%以上を占めたカットボールだろう。

MLB公式『Baseball Savant』によると、千賀のカットボールは26日(同27日)の時点でRunValue(ランバリュー)「+15」を計測。RunValueとは、カウント・走者状況などを元に、得点期待値がどれだけ変動したかを示すもの。投手の場合、数値が大きいほど「失点を抑止した」球種であると捉えていい。

このRunValueにおいて、千賀のカットボールは決め球フォークボールの「+12」を上回る。球種別で比較すると、ミルウォーキー・ブルワーズコービン・バーンズに次いでメジャー全体2位を誇る、優秀なカットボールだ。フォーシーム狙いを逆手に取り、カウントを整える。鮮烈なメジャーデビューは、圧倒的な決め球に勝るとも劣らない“第2の変化球”の存在抜きには語れないだろう。

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文●有賀博之(SPREAD編集部)

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