凱旋試合の畑岡奈紗に求められる“日米の違い”への対応力 ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン展望 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

凱旋試合の畑岡奈紗に求められる“日米の違い”への対応力 ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン展望

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凱旋試合の畑岡奈紗に求められる“日米の違い”への対応力 ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン展望
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女子ゴルフの国内第29戦「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント」(宮城県・利府ゴルフ倶楽部/6569ヤード、パー72)が22日、開幕する。

昨季は、山下美夢有が初日、18ホールのツアー最少ストローク「60」をマーク。3日間首位を譲ることなく、大会レコードの18アンダーで完全優勝した。今季は第50回記念大会となり、米ツアー参戦中の畑岡奈紗勝みなみも出場。中でも畑岡は、4年ぶりにプロ初優勝を飾った大会に帰ってくるとあって注目の的だ。歴史あるトーナメントの節目、選手たちはどんなプレーでこたえてくれるのか。

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■グリーンを攻略できた選手が勝つ

舞台となる利府ゴルフ倶楽部は、アップダウンは少ないが、フェアウェイに微妙なアンジュレーションがあり、要所で池やバンカーが待ち受けている。

また、丘に囲まれているため、ショットを曲げると傾斜のきついライから打たなければならないといった難しさもある。だが、何といってもグリーンをどう攻略するかだろう。小さなマウンドが多く、芝目も効いており、どこにつけるか、どうラインを読むかが鍵になる。

このコースで勝つためには何が必要なのか。過去2大会の上位選手の傾向を調べてみた。すると以下の通り、パットとフェアウェイキープが重要ということが見えてきた。

過去2大会上位選手のフェアウェイキープとパット数

過去2大会上位選手のフェアウェイキープとパット数

2022年大会優勝の山下は、フェアウェイキープ、パット数とも2位タイの両選手を上回りトップ。21年大会優勝の西村優菜は、フェアウェイキープは2番目だが、パット数が最小。この2つのスタッツで上位につけ他選手を凌駕するのが、優勝への条件といえる。

それでは、今季ここまでの平均パット数(パーオンホール)とフェアウェイキープ率の上位選手を見ていこう。

今季の平均パット数(パーオンホール)

今季の平均パット数(パーオンホール)

今季のフェアウェイキープ率

今季のフェアウェイキープ率

ご覧の通り、両スタッツとも上位につけているのが、メルセデス・ランキング1位、2位の申ジエ(韓国)と山下だ。普通に考えれば、この二人の一騎打ちだが、申は直近2試合29位タイ、13位タイ。山下は「選手権」最終日粘っての3位タイ、前週は14位タイ。絶好調とはいえず、付け入る隙はありそうだ。

そこで注目したいのが、世界ランキング日本人最上位の畑岡。今季まだ優勝こそないものの、コンスタントに上位へ顔を出し、メジャーでも優勝争いを繰り返した。現時点の日本人最強ゴルファーといえるが、懸念はある。

前週、久々に日本ツアーに出場、予選落ちした古江彩佳が「日本の芝を忘れている分、対応できなかった」と言い、海外メジャーから帰ってきた際、吉田優利が「日本で戦う上では、アメリカで求められるものはいらない」と語ったように、日米の違いは厳然として存在する。畑岡がこれをクリアできるのか。今大会の見どころの一つになるだろう。

このほか、前週苦しい展開の中、勝ち切った岩井明愛。3週連続1打差2位の小祝さくら。本来のショットメーカーぶりを取り戻した稲見萌寧など多士済々。第50回記念大会となるだけに、記憶に残る名勝負を期待したい。

初日の注目組だが、まずは神谷そら、菅沼菜々、勝のペア。1番から9時40分にスタートする。次いで、岩井ツインズの姉・明愛、西郷真央、申の組。10時10分、1番スタートとなる。そして最も注目されるのが、畑岡、小祝、山下のペアリング。1番から9時50分にティーオフする。

■有力選手のペアリング

なお、有力選手の主なペアリングは以下の通り。

1番スタート/8:40/堀琴音、サイ・ペイイン(台湾)、三ヶ島かな1番スタート/8:50/小滝水音、野澤真央、吉本ひかる1番スタート/9:00/金澤志奈、桑木志帆、原英莉花1番スタート/9:10/笠りつ子、柏原明日架、穴井詩1番スタート/9:20/青木瀬令奈、吉田優利、上田桃子1番スタート/9:30/櫻井心那、蛭田みな美、菊地絵理香1番スタート/9:40/神谷そら、菅沼菜々、勝みなみ1番スタート/9:50/畑岡奈紗、小祝さくら、山下美夢有1番スタート/10:00/佐久間朱莉、ペ・ソンウ(韓国)、稲見萌寧1番スタート/10:10/岩井明愛、西郷真央、申ジエ1番スタート/10:20/山内日菜子、イ・ミニョン(韓国)、川﨑春花1番スタート/10:30/岩井千怜、全美貞(韓国)、川岸史果

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文●河野道久

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