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ナ・リーグ東地区6連覇を達成したアトランタ・ブレーブスは15日(日本時間16日)、敵地でのマイアミ・マーリンズ戦に臨んだ。この試合、史上初の「30本塁打・60盗塁」を達成し、MVP候補に挙げられているロナルド・アクーニャJr.が8回の守備から交代。7回の守備時に右ふくらはぎを痛めたようで、ベンチに下がった。ワールドシリーズ制覇を目指すチームにとって、アクーニャJr.が離脱となれば大きな痛手。今後の動向に注目が集まっている。
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■公式「交代は予防的措置」と軽症強調
ファンが異変を感じたのは、8回表ブレーブスの攻撃。一死一塁の場面で5打席目に立ったアクーニャJr.は遊併殺打に倒れたが、一塁への全力疾走を回避し、顔をしかめて足を気にする仕草を見せた。
その裏、一度は右翼の守備に就いたアクーニャJr.だったが、ブライアン・スニトカー監督とトレーナー、通訳らが歩み寄り、状態を確認。右ふくらはぎに張りがあったため、交代となった。
痛めたのは7回の守備時で、マーリンズ4番ジャズ・チザムが放った右前打を捕球した際、違和感を覚えたという。
ブレーブス公式SNSは「予防的な措置で交代した」とつづり、軽症を強調。一方、スニトカー監督は「右ふくらはぎが固くなっていた。彼が打った後、その部分を触っているのを見たので、確認することにした。彼はこれから治療を受ける。どれほど悪いのか、何があるのか、何も分からない」と述べるにとどめた。
■2年前には同じ球場で前十字靭帯断裂
マーリンズの本拠地「ローンデポパーク」はアクーニャJr.にとって鬼門のようだ。2021年7月には同球場で「前十字靭帯断裂」の大ケガを負い、ファン投票で選ばれていたオールスターゲームを辞退したばかりか、残りのシーズンも棒に振ってしまった。ジャンピングキャッチを試みて、着地に失敗したのが原因だったが、打球を飛ばした相手打者はチザムだった。そして、偶然とはいえ、この試合でもチザムの右前打を処理する際に負傷してしまった。
アクーニャJr.は試合後、「気分はいい。ただ筋肉がつった感じだった」と説明。その上で「何が私の体に起こっていようと、痛みに関係なくプレーしてラインナップに名を連ねたい」と意気込んだ。
今季はここまで打率.337、37本塁打、98打点、そして盗塁は断トツの66をマークし、「40本塁打・70盗塁」という大記録到達にも期待がかかっている。センセーショナルなシーズンを過ごしているMVP候補にはポストシーズンの戦いも待っており、戦線離脱となればブレーブスにとっては大打撃。軽症であることをファンは祈っている。
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文●SPREAD編集部