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ボストン・レッドソックスの吉田正尚が25日(日本時間26日)、敵地でのボルチモア・オリオールズ戦に「4番・左翼」で先発出場し、4打数2安打1四球だった。4試合連続マルチ安打を記録し、チームの勝利(8-6)に貢献した。
◆吉田正尚は全開、6試合連続の4打数2安打で出塁率.376に得点圏打率.333と勝利に貢献
■最近6試合は24打数12安打
吉田は1回1死一、二塁の第1打席で二ゴロ併殺に倒れ、23日からの連続安打は5打数でストップした。しかし、第2打席は低めカーブを左前に運び、6試合連続安打をマーク。第3打席では高め直球を右前に弾き返し、これで4試合連続マルチ安打となった。4打席目は二ゴロ、5打席目は四球だった。
この日は4打数2安打で打率は.278に上昇。わずか1週間前は1割台に低迷していたが、最近6試合は24打数12安打の爆発ぶりで、V字回復を成し遂げた。また、吉田の連続試合安打が始まるとともにチームも上昇ムードに転じ、ここ6試合は4勝2敗で乗り切っている。
米メディア『ESPN』も「レッドソックスの状況は良くなっている」とした上で、その理由を4つピックアップ。その1番手に挙げたのが吉田の復活だった。
同メディアは「吉田正尚の打撃が冴えている」とし、「4月18日までの成績は、打率.167/出塁率.310/長打率.264であり、出塁率は高かったがボールを捉えるのに苦労していた」と振り返り、ボストンのファンにとって吉田の打撃は不安材料だったと言及した。
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ボストン・レッドソックスの吉田正尚 (C) Getty Images
■打球を上げる能力が劇的変化
しかし、「この1週間で一変した」と続け、1イニング2本塁打を放った現地23日のミルウォーキー・ブルワーズ戦をはじめ、最近の成績を評価。打球角度が序盤は平均マイナス12度だったのが、ここ25打席では12度になっている点に注目し、「打球を上げる能力が劇的に変化している」と指摘した。
最後は「ボストンがプレーオフ進出を狙うには、吉田が中軸の起爆剤になることが必要だ。そうなれば、少なくとも2年連続でア・リーグ東地区の下位に沈むことはないだろう」と期待を寄せた。
ア・リーグ東地区5位に沈むレッドソックス。上位進出のカギは吉田が握っているようだ。
「ESPN」が挙げた残る3つの好調理由は;
・アレックス・ベルドゥーゴにブレイクの兆し・ジャスティン・ターナーが(移籍した)J.D.マルティネスの後任として活躍・ブルペンが持ち味を発揮
となっている。
◆吉田正尚、1回2本塁打にメジャー初猛打賞 米メディアも「もっとも燃えている」とWBC打点王を称賛
◆1イニング2発の吉田正尚、レジェンドのオルティスと肩を並べ「本当に光栄」 同僚も適応力を絶賛
文●SPREAD編集部