【ダーツ】元会社員王者・有原竜太の連覇なるか 「SOFT DARTS PROFESSIONAL TOUR JAPAN 2023」開幕 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【ダーツ】元会社員王者・有原竜太の連覇なるか 「SOFT DARTS PROFESSIONAL TOUR JAPAN 2023」開幕

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【ダーツ】元会社員王者・有原竜太の連覇なるか 「SOFT DARTS PROFESSIONAL TOUR JAPAN 2023」開幕
  • 【ダーツ】元会社員王者・有原竜太の連覇なるか 「SOFT DARTS PROFESSIONAL TOUR JAPAN 2023」開幕

年間賞金総額1億円を超えるダーツのプロトーナメントツアー「SOFT DARTS PROFESSIONAL TOUR JAPAN」は16日、開幕戦を迎える。

近年は、新型コロナウイルスの影響で大会スケジュールが組めず、2020年は中止、2021年はSTAGE13までと、本来はSTAGE18まで行われる大会が大幅に試合数を縮小して実施された。

しかし2022年シーズン、ようやく新型コロナ以前のスケジュールで開催となり、2023年シーズンもツアー日程はSTAGE18まで開催の予定。完全に本来の姿を取り戻した。

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■PDCAを練習に取り入れて掴んだ王者

昨年の年間チャンピオンは、男子は有原竜太、女子は鈴木未来

鈴木は2019・20年の「BDO世界女子プロ選手権」で連覇を達成し、日本女子ツアーは大会6連覇中と、女王の座に君臨する。昨年のシーズン終盤には男子ツアーにも果敢に挑戦し、史上初となる女子プレイヤーの参戦でダーツ界を盛り上げた。

一方、男子チャンピオンの有原は、昨シーズン初の年間チャンピオンに輝いた苦労人。

有原は18歳でダーツを始め、ツアー初参戦は2012年、23歳で出場したSTAGE3だった。しかし、周囲の実力に圧倒され挫折、一度はプロの道を諦めたというエピソードがある。その後、会社務めの傍ら月1回、ダーツに触れる程度となり、積極的にプレーしなかったという。

転機は2016年。仕事のための勉強が落ち着き、再びダーツを始めツアー参戦を開始する。その間、練習で取り入れたのは「PDCAサイクル」を活用した手法で、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)を繰り返すものだった。

Planでは「ブルの安定感を高める」という練習計画を立て、Doで練習を繰り返す。次にCheckで、その練習で出た結果を評価し、リリースのタイミングのズレなどの問題点を見つけ出す。そして、Actionでは問題点を改善するための練習をする。この繰り返しを何度も行い、自身のプレー精度を高めるために取り入れた「PDCAサイクル」は、有原が会社勤務から学んだことだ。

この手法を取り入れたことで着実にランクアップ。2016年は年間468位だったのが、18年には57位、19年は11位と飛躍、21年は3位まで上り詰め、そして昨年、ついに念願の年間チャンピオンに輝いた。

■年間チャンピオンを掴んだ二つの要因

酒場で生まれたスポーツ、ダーツ

有原が昨年度、チャンピオンになれた要因の一つが、AWARDの獲得数だろう。

AWARDとは、1ラウンドでダーツを3投後、高得点を獲得した時など特定の条件を満たした場合に発生する演出のこと。

代表的なAWARDの一つが、中央のブルに3本連続で入れる「HAT TRICK(ハットトリック)」。ダーツにおけるAWARDの設定は全11種あるが、前大会の有原は6種で1位を獲得、2位も3個と、AWARDの上位を独占した。

AWARDは当然、獲得数が多いほど高得点に繋がるものであり、AWARDの獲得が試合のゆくえを決定づけると言ってもいい。

有原がここまで多くのAWARDを獲得できた要因のヒントが、本人のTwitterに残る。「アウターブルの端に入って疑問を感じない自分がいた。狙っている的の中心から2センチもズレているのに、これに疑問を持てないのはまずい。うまくなりたいならスキルを磨く前に価値観を変えていかなくては。いつもの結果や内容に少し疑問を抱くようにしよう。本当にこれでいいの?」(原文ママ)

一般人からしたら、アウターブルに入ることだけでもすごい。しかし、アウターブルに入ることを良しとせず、インナーブルから2センチもズレているという点を問題視。やはりここでも「PDCAサイクル」を実践する、ストイックな有原の姿があった。

■究極の「マインドスポーツ」に必要な安定感

素晴らしい記録を作った有原は、プロの中でもAWARD獲得数が突出していた。だが、昨シーズンステージ優勝を果たしたのは、たったの1回。安定してAWARDを獲得しても、毎試合勝利しているわけではないのだ。

それはダーツが究極の「マインドスポーツ」と呼ばれている証明であり、たった1投でもミスをすれば、それが心理的に作用し、また次の1投の緊張感を高め、徐々に歯車を狂わす。

だからこそプレーには安定感が必要であり、さらにコンスタントに安定した一定の結果を出し続けることが重要となる。

そんな険しい年間チャンピオンへの道のりがまた16日にスタートする。会社員の経験から「マインドスポーツ」を極めたディフェンディングチャンピオン・有原竜太の活躍に注目したい。

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文●SPREAD編集部

《SPREAD》
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